介護と介助の違いについて!種類や介助のポイントを説明します!

公開日: 2022年07月25日

更新日: 2022年07月25日

  • 介護・高齢者施設

介護と介助という言葉は似ていますが、どのように使い分けたらよいのでしょうか。
ここでは、介護と介助とは何か両者の違いや、それぞれの種類について紹介します。

また、介護や介助を行う際にはどんな注意が必要かという点も、確認しておきたいものですね。
更に、高齢者の自立度と介助を必要とする段階についても解説します。

介護と介助の違い

介護とは、老化などで生活に不自由が生じた人を支える行為全般を指し、長期的な支援をすることです。
介護には身体介護と生活援助が含まれており、その他、精神的・社会的な支援を行い本人が自立して生活できるよう支えます。

一方、介助とは高齢者のために行う手助けそのものを指しているのです。
例えば、食事を食べさせる、車いすを押す、トイレに連れていくなども介助に含まれます。

介護サービスにおける身体介護でも介助が行われ、食事介助・排せつ介助・歩行介助・移乗介助・入浴介助などがありますよ。
このような介助は、介護の中で重要な部分を占めるといえるでしょう。

なお、上にあげたような身体的な介助を家族が行っていることもありますが、これを仕事として行うのは、介護の国家資格を持った人に限られます。
一般的に「介護士」と呼ぶこともありますが、正式な名称としては、介護職員初任者研修や介護福祉士等という資格です。

なお、「サービス介助士」と呼ばれる資格もありますが、これはお店や公共施設に勤める人が障害者や高齢者へのサービス向上のために取得するものといえます。
具体的には車いすの方の介助、視聴覚に障害がある方への案内などが適切にできるようになることを目指すものです。

介護の種類

介護サービスで行われる具体的な介護には、身体介護と生活援助の2種類があります。

身体介護

身体介護とは、介護を受ける人の身体に触れながら行うサービスのことです。
その定義の一つは、まず身体への直接接触があるということ。

二つ目は介護を受ける人の日常生活動作や生活の質、意欲を高めるために行う自立支援や重度化防止のサービスであることです。
そして三つ目は、専門的知識や技術を持って行う日常生活・社会生活上のサービスであるということとなります。

身体介護の例として挙げられるのは、食事や排泄の介助、入浴の介助などです。
食事の介助などは誰でもできそうですが、専門知識を生かし本人の状況を見極めつつ介助をするので、これを仕事とするのは介護の国家資格を持った人に限定されています。

生活援助

生活援助とは、介護を受ける人のために家事や買い物などをしてあげるサービスです。
介護が必要な人が、日常生活を送るために必要なことを手助けするものですが、身体に直接触る行為ではありません。

従って、生活援助に関しては身体介護とは異なり、介護の資格を持たない人でもサービスを行えます。
例としては、調理・掃除・洗濯・衣類の整理・日常の買い物や薬の受け取りなどが挙げられるでしょう。

なお、このサービスはあくまで介護を受ける人本人のためだけのものです。
家族のための食事の支度や買い物などは、できないことになっています。

介助の種類

身体介護の中には、以下のように5種類の介助が含まれています。

移乗介助

ベッドから車いすに乗り移る、あるいは自動車への乗り降りの手助けをすることを移乗介助といいます。
心身に障害のある人を手助けして姿勢を変えさせ、車いすや自動車に乗せるのは大変なことです。

筋力のない人に対しては身体を支えて移乗を援助しますが、できるだけ本人の力で行うようにすることが求められます。
本人の自立度を改善・維持するためにも、すべてを介助者任せにしない配慮が必要です。

食事介助

認知症や身体的な問題があり、1人ではうまく食事ができない人のために手助けを行う介助です。
その人その人の状況に合わせて、食事が楽しく進むように声をかけ、場合によっては口元に食べ物を運ぶこともあります。

また、食事そのものの介助だけでなく、その人の身体状況に合わせて食べやすい食事を用意することもあるのです。
配膳や後片付けも食事の介助に含まれ、誤嚥性肺炎や虫歯の防止のために、食後は歯磨きや入れ歯の処理など口腔ケアも行います。

排泄介助

排泄介助とは、トイレの介助やおむつ交換を行うものです。
トイレで排泄ができる人でも、立ち座りに問題があれば手を貸し、失禁が心配な人はタイミングを見てトイレに誘います。

その人の心身の状況によっては、ポータブルトイレやベッド上で排泄できる便器を使うこともあり、おむつを使う場合も。
ただし大切なのは、本人のできることはできるだけ自分でやってもらうことです。

個別の状況に合わせた介助を行うことで、健康や清潔さを保つだけでなく、自立性を維持することにも繋がります。
また排泄というのは、自尊心に関わるデリケートな問題なので、本人の意思を大切にし恥をかかせないように留意することも大切です。

入浴介助

入浴介助でも本人の状況に合わせながら、移動・脱衣・身体を洗う・着替えるなどの手助けを行います。
手を貸せば自分で湯船に浸かれる人もいれば、湯船に入るためのリフトや寝たままの状態で入浴できる装置を使う必要がある人もいるでしょう。

入浴前には血圧など体調をチェックし、冬場は風邪やヒートショック防止のため脱衣所や浴室を温めておくようにします。
浴室で滑って転ばないようにマットや手すり、座ったまま洗える椅子を用意することも必要です。

入浴についても排泄と同様に、デリケートな問題があります。
人前で服を脱ぐことや他人に肌を触られることに抵抗があるのは当然なので、十分な配慮をすることが大切です。

歩行介助

歩く時に手を貸して、安全に移動できるようにする介助です。
筋力が衰えている、麻痺があるなどの障害に応じて、身体を支えて誘導します。

例えば、介助者の手につかまって立ち上がり、そのまま手を添えながら一緒に移動する場合もあるでしょう。
可能であれば杖や歩行器を利用し、できるだけ本人の力で移動するように支援することが大切です。

本人の能力やペースに合わせること、障害物を減らし手すりや滑りにくい靴を用意することも必要ですね。

介助の段階

介助の必要性は、その人の自立度によって変化します。
心身の状況が悪化すれば自立度は下がり、その分、多くの介助や配慮が必要となるでしょう。

介助の必要性を考える時、以下の四つの段階があると考えられています。

自立

自立とは、基本的に介助を必要とせず、自分で自分のことはできるという段階です。
例えば、自分の判断でトイレに行って、移動や排泄に手を借りずにすむという人は排泄介助については自立した状況にあるといえるでしょう。

このような状況の人に対しては手を貸す必要はなく、できるだけこの状態が保てるようにしたいものです。
また、食事は自立して行えるがトイレには手助けが必要など、場面ごとに自立度が異なることにも注意しましょう。

一部介助

ほとんど自立に近いけれども、やや不安があるという状況です。
そのために、介護者が見守り誘導や最低限の手助けをする必要が出てきます。

例えば、自分で移動する意欲や体力はあるけれど、足元が不安で転ぶ危険があるという人がこれに当てはまるでしょう。
徐々に老化が進む中で、この段階になることは多いのですが、手を貸し過ぎると自立度が下がることにつながります。

転ぶといけないから、あまり歩かせないようにするなどの対応は、本人のためになりません。
できるだけ、自分で出来ることは自分でしてもらうようにしましょう。

半介助

半介助の場合、介助が必要ではある一方で、本人の能力も残っているという段階です。
サポートをすることで、特定の行動ができるという状況になります。

例えば、着替えの際、服の袖に腕を通すことが難しいが、手助けをしてもらえば何とかできるという状態などがこれに当たるでしょう。
リハビリ等をすれば、この状態から一部介助の段階に戻る場合もあります。

全介助

全介助の段階になると、手を借りるだけでは一定の行動をすることができず、全てを介助者にやってもらう必要があります。
例えば、重度の障害があり寝たきりの人の場合、着替えの際、全てを介護者に任せなくてはならないという場合がありますね。

この場合、自分で身体を動かして腕を通しやすい位置にする、ボタンを留める等の動作ができません。
介助者が本人の身体を持ち上げる、ファスナー付きのパジャマを使うなどの方法で着替えをさせることになります。

介助をする際も介護の「自立支援」という目的を大切に

介護は、高齢者や障害者の自立した生活を支えるために行われる全般的な支援です。
一方、介助は介護の中で行われる具体的・身体的な手助けを指すといえるでしょう。

ただし、介助を行う際は、介護における「自立を支援する」という目的を意識しながら行う必要があります。
本人の心身の状況を十分に理解し、自立を妨げないように手助けをすることが大切です。

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