【おひとりさま終活のすすめ】エンディングノートの書き方とは?

公開日: 2021年08月06日

更新日: 2022年04月08日

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近年、終活の一環としてエンディングノートを書く人が増えています。
エンディングノートとは、自分の老後や死後に備えて書く覚書のことです。
特に老後に不安を抱えるおひとりさまにとっては、エンディングノートは一つの助けになります。
ここでは、エンディングノートのメリットや書いておくべき項目について紹介しましょう。
また、エンディングノートを書くにあたっての注意点について解説します。

終活とは

人生の終わりに備えて遺されたされた家族のため、何より自分のためによりよく生きることを目的とした活動のことを、終活と言います。
就職活動を就活、結婚に向けた活動を婚活というのと似ていますね。
人生の終わりに備えるというと、自分が死んだ後のために準備するというイメージがあります。

確かに、お葬式や相続、家の片づけなどを視野にいれて準備しておくのも終活です。
しかし、終活には死後のことだけでなく、老後の人生を充実して過ごすための活動も含まれます。
老後安心して生活できるよう準備をしたり、今までの人生を振り返り、老後にやりたいことを整理することも終活なのです。

エンディングノートとは

エンディングノートは、別名を終活ノートとも言います。
終活をする中で、整理しておきたい情報や書き残しておきたいことをまとめたノートです。

例えば、持病の情報や介護についての考え方・延命治療についての意思等をまとめておくことで、突然倒れた時にうまく対応してもらえるようになります。
また、いざという時の友人や親戚の連絡先・葬儀の方法・財産のリスト等を書いておけば、亡くなった後の手続きがスムーズに進むでしょう。

終活を進める第一歩としてエンディングノートを書きましょう。
少しずつ書いていく中で、自然と考えが整理され、これからの生き方をしっかり考えられるようになるかもしれません。

なお、エンディングノートは市販のものや信託銀行が用意してくれるものなどもありますが、自分でノートを用意して書くこともできます。

おひとりさまがエンディングノートを書くメリットとは

時間をかけて自身の人生を振り返ることが出来る

一般的なエンディングノートには、自分の経歴や資格・趣味・財産といった個人のデータを書く欄があります。
このようなことを一つ一つ確認しながら書いていくことで、ゆっくりと自分の人生を振り返ってみることができるでしょう。
このように改めて人生を振り返ると、自分がやり遂げたこと、やり残したことが見えてくるかもしれません。
それによって、セカンドライフの目標も立てやすくなるのです。

例えば、元気なうちに取り組んでおきたい趣味や勉強、今のうちに行っておきたい場所等も思い浮かんでくるかもしれません。

抜けモレなく、伝達事項を整理できる

自分に万が一のことがあった場合、エンディングノートに書いておけば、親戚や家族・周囲の人に伝達すべきことをすべて伝えられます。
預金通帳のリストから、スマホのパスワードまで、抜けモレなく整理して書いておけるのです。

また、遺言書では伝えきれない財産分配の理由等も、エンディングノートなら直筆で細やかに伝えることが可能ですね。
法的な文書には書ききれないような個人的な思いを伝えておけば、死後の手続きもスムーズに進めてもらえるかもしれません。
特に同居家族がいないおひとりさまにとっては、自分の死後の手続きをしてくれる人に確実に意思を伝えられるというのが、エンディングノートの大きなメリットです。

老後の不安解消にも

おひとりさまの場合、老後や死後のことを考えるといくつかの不安があります。
これに対して、エンディングノートは不安解消のツールとなるのです。

例えば、財産を一度整理して書き出してみることで、老後資金が足りているかどうか改めて確認することもできます。
エンディングノートの作成は、一人で暮らす自分の老後を見つめなおす機会になるでしょう。

さらに、おひとりさまの場合、いざという時に医療や葬儀等を自分の思い通りの形で行ってもらえるのか不安に思うこともあるかもしれません。
そのような時、エンディングノートに書き残しておけば、自分の意思を通してもらいやすくなるのです。

おひとりさまがエンディングノートに書くおすすめの項目

もしものときの連絡先

病気で入院した時や亡くなった時、知らせてほしい人の連絡先を書いておきましょう。
氏名・住所・電話番号に加えて、続柄も忘れずに。

また、場合によっては、あえて連絡をしないでほしい人もいるかもしれません。
そのような人の氏名や続柄等についても、記載しておきましょう。

ご自身の財産に関すること

預金、投資、不動産、ゴルフの会員権など財産のリストを作っておきましょう。
預金通帳や登記書の保管場所なども、記載しておきます。

医療に関すること

現在の持病やかかりつけ医・常用薬・アレルギーなどについても、記載しておくと安心です。
急病の時、搬送された病院に伝えてもらえば、適切な治療につながるでしょう。
また、延命治療についてどの程度まで希望するのか、臓器移植や献体を希望するか等も、この機会に考えて記載しておくとよいかもしれません。

介護に関すること

おひとりさまの場合、介護についての希望もエンディングノートに書いておきたい点です。
認知症などで自分の意思がうまく伝えられない時もあるので、どんな形で介護を受けたいのか書いておきましょう。
例えば、どこで誰に介護を受けたいのかということや、介護に必要となる費用をどの財産を使って調達するのか等を記載しておきます。

葬儀に関すること

葬儀をどのような形で行いたいのか、という点も書いておきましょう。
どの宗教で行うのか、形式はどうするのか等考えて、はっきり書いておきます。
使用する遺影も事前に自分の好きなものを用意して、保管場所を記載しておけばそれを使ってもらえるかもしれません。
葬儀の費用も準備しておき、生前契約や互助会との契約があれば、契約したところの連絡先を記載しておきましょう。

お墓に関すること

お墓を持っている場合は、名称・所在地・連絡先を書いておきましょう。
お墓を持っていない場合は、どのような形で埋葬してもらうのか、あるいは、どの親族に任せるのかなど希望する形を記載しておきます。
お墓への埋葬や購入に必要な費用は準備をして、どの預金を使ってもらうのか明記しておきましょう。

遺言に関すること

遺言書があるのなら、そのことを記載し、作成日・遺言執行人・保管場所も記載しておきます。
相続を確実に行ってもらうには遺言書が必要なので、エンディングノートとは別に用意することがお勧めです。
形見分けの希望があるのなら、誰に何を渡すのかを記載しておきます。
特に希望がないような場合も、親族の誰に任せるのか書いておくとよいでしょう。

エンディングノートを書く上での注意点

書けるところから着実に埋めていく

市販のエンディングノートを見ると、記入項目がたくさんあって驚くかもしれません。
しかし、必ずしも最初から順番に書いていく必要はないのです。
特に死後のことなどは、気持ちの整理がつかないとなかなか取り組めないかもしれません。
すべてを一度に書こうとすると、途中で嫌になってしまうかもしれないのです。
じっくり考えたり、調べたりしなくてはいけない所は一旦後回しにして、書きやすいところから埋めていくとよいでしょう。

エンディングノートには法的な力は無い

残念ながら、エンディングノートには法的な拘束力がありません。
必ずその通りに実現してもらえる保証はないことを、頭に置いておきましょう。
相続についてや葬儀を行う人等、遺言書に書いておくと拘束力を持つ項目はあります。
それ以外の葬儀の方法などについては、遺言書でも確実に実現できるわけではありません。
エンディングノートには、葬儀や相続についてなぜこのような形にしたいのかという理由をしっかり記載しておき、読んだ人に納得してもらえるように努めましょう。

保管場所に気を付ける

エンディングノートをどこに保管するか、ということは慎重に考えたい部分です。
いざという時に見つけてもらえないと、自分の意思を実現してもらえなくなってしまいます。
かといって、誰にでも見られるような場所に保管していたのでは、個人情報を見られてしまう危険があるのです。
しっかり封をした上で、信頼できる人にだけ保管場所を教えておくなど工夫しましょう。

定期的に見直しをする

エンディングノートは時々見直しをし、定期的に更新するようにしましょう。
財産は必ず増減するものだし、老後や死後に対する心情も変化していくのが当然だからです。
例えば、自分の誕生日に見直しをするなど、一年に一度更新する日を決めておくのも一つの方法です。
年を重ねるにつれて、書ききれなかった部分を書き足すこともできるようになっているかもしれません。

おひとりさまのエンディングノートは死後のためだけではない

おひとりさまの場合、自分の老後や死後のことが不安になることもあるでしょう。
ある程度の年齢になったら、エンディングノートに取り組んで少しでも不安を解消しておきたいものです。
「もしもの時」を考えるのは、縁起が悪いように思うかもしれません。

けれども、エンディングノートは「もしもの時」だけのものではないのです。
エンディングノートに取り組むのは、自分の人生を振り返り、やり残したことを見つける一つのチャンスです。
そう考えて、前向きに取り組んでいきたいものです。

エンディングノートで自分を見つめ直したいおひとりさまへ

エンディングノートを書くことで、自分の人生を振り返り、老後や死後の不安の解消につながることでしょう。
老後のことを考えていく中で、身近に身元保証を頼める人がおらず、ご家族に迷惑をかけたくないと悩むおひとりさまもいらっしゃるのではないでしょうか。
そこでおすすめしたいのが、「身元保証相談士協会」という身元保証を行っている団体です。

身元保証相談士協会は、希望の供養方法や遺言を執り行うなど、いわば「家族代行」をしてくれる一生のパートナーといっても過言ではない存在なのです
また、そのサービス内容は広域で、葬儀・供養・遺言執行のみならず、緊急時の駆けつけや高齢者用施設の入居手続きまでも行ってくれます。
老後の生活サポートや亡くなった後の手続き等に少しでもご不安があれば、無料で専門家に問い合わせができますので、活用してみるのもよいでしょう。

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