おひとりさまが安心できる暮らし方とは?老後の住まいについて解説!

公開日: 2021年08月13日

更新日: 2022年04月08日

  • くらし全般

おひとりさまの老後を考えると、住まいの選び方も大切になってきます。
一人暮らしの人が高齢になっても安心して生活できる住まいとは、どのようなものがあるのでしょうか。

おひとりさまとは?

おひとりさまというのは、一人暮らしの人のこと。
ただし、ある程度の年齢を重ねた大人の単身者を指します。
ずっと独身を通して一人暮らしをしている人もいれば、離別や死別で単身になった人も。
様々な立場の人がいますが、最近では高齢のおひとりさまが増えています。

社会の高齢化や核家族化が進んだこともあり、配偶者が亡くなった後一人で暮らすという人は少なくありません。
そのため、高齢者のおひとりさまの数や割合は、年々増え続けているといわれています。

おひとりさまの老後、3つの暮らし方

賃貸

賃貸住宅のメリットは、住み替えが楽という点です。
ライフスタイルや経済状況に応じて、簡単に住む場所を替えることができます。

例えば、仕事をリタイアした後、通勤の便利さより生活しやすさを考えて引っ越す場合もあるでしょう。
老後はスーパーや病院が近くにあった方がよい、という人も多いですよね。

また、経済的に厳しいと思ったら、家賃が安いところに引っ越すことでお金の節約もできます。
少し狭いところや都心部を離れたところを選べば、家賃がぐっと下がる可能性があるのです。

一方、家賃の負担がずっと続く、というのはデメリットと言えるかもしれません。
支払った家賃はそのまま消えてしまうのであり、持ち家でローンを支払うのとは違って、後にモノが残るわけではないのです。
生活費に占める家賃の割合は大きく、負担が大きいと感じられる可能性があります。

持ち家

持ち家のある人の場合、家賃を払い続ける必要がないので、住む場所に困らないという安心感があります。
固定資産税やマンションの管理費などは必要ですが、賃貸住宅の家賃と比較すると安いことが多いのです。

ただし、家が老朽化した時には自分で修理する必要があります。
外壁や電気設備などが傷んだ時には、大きな費用がかかる可能性も。
また、高齢になるにつれ、廊下に手すりが欲しくなったり、段差をなくすバリアフリーが必要となったりするかもしれません。
このような改装をする場合には、コストがかかる可能性がありますね。
おひとりさまの場合、特に問題となるのは、自分の死後、自宅をどうするかという点です。
家の片づけや、売却・相続など、死後の対応を誰に任せるべきか考えておく必要があるでしょう。

高齢者向け施設

高齢者施設に入居すれば、老後の一人暮らしにつきまとう不安が少なくなるのが、大きなメリットと言えるでしょう。
例えば、急に具合が悪くなったとしても、スタッフがいるので、すぐに対応してもらえる可能性があります。
老後、心身が衰えて家事がうまくできなくなったとしても、掃除や食事の世話をしてもらえる施設に入れば安心です。
介護が必要になった時も、そのような施設を選べばきちんと面倒を見てもらえます。

ただし、高齢者施設に入居するには、どうしてもお金がかかるものです。
施設のタイプにもよりますが、毎月の使用料や、入居する時に支払うお金についてきちんと調べておく必要があるでしょう。
また、多くの場合、入居時には身元保証人を求められるのですが、おひとりさまには保証人がいなくて困るケースもあるのです。

おひとりさまが老後の暮らし方を選ぶポイント

費用

家の住み替えを検討するとしたら、まずは、今後必要となる費用と手持ちの資金を確認することが大切です。
生活費に加えて、老後は病気の治療など急な出費が多くなることも視野に入れて考えましょう。
貯金や不動産を売ったお金、年金で貰えるお金を合わせて、どのくらいまで住居費に使えるのか計算してみます。
引越しの費用を計算したり、住み替える前と後で支出がどう変化するか比較してみることも大切です。
一軒家を売ってマンションに買い替える、持ち家を売って賃貸や高齢者施設に住み替える、賃貸をやめて高齢者向けマンションを購入する、賃貸から別の賃貸に住み替えるなど様々な選択肢が考えられます。
住み替えをするか、するとしたらどの形が経済的なのか比較してみましょう。
持ち家の売却には税金や手数料などもかかるので、仲介業者に細かく聞いて、少なめに見積もることも大切です。

住環境

住む場所を考える際は、高齢になった自分にとって住みやすい環境かどうかを調べた上で入居する必要があります。
今は大丈夫でも、高齢になると足腰が弱って生活しにくくなる可能性があるからです。
例えば、部屋に入る前に段差や階段があると、登れなくなってしまう高齢者もいます。
マンションやアパートに住むのであれば、エレベーターのある所か一階の部屋を選びましょう。

また、室内の敷居に少しでも段差があると、高齢者はつまづいて転びやすくなります。
そのため、最近の住宅では敷居がない設計になっているところも多くなっています。
近年では、高齢者向け住宅といって、あらかじめ廊下に手すりがついていたり、段差をなくした仕様になっているところもあります。
このようなバリアフリーの住居を探すと安心ですね。 サービス付き高齢者向け住宅という、見守りと生活相談がついているところもありますよ。

周辺環境

住居を選ぶ際には、その物件の周辺環境を確認することも大切です。
高齢になってからの生活を思い浮かべ、必要な条件が整っているか確かめましょう。

例えば、高齢になると免許返納により車の運転をしなくなることもあります。
交通の不便なところでは、買い物や通院などに苦労することが考えられますね。
公共交通機関へのアクセスの良さや、近所に生活に必要な施設があるかどうかを必ず調べておきましょう。
できれば、スーパーやコンビニ、ATM、病院が徒歩圏内にあると安心です。

また、治安の良さや騒音の有無も確認しましょう。 特に高齢の一人暮らしということを考えると、治安の悪い場所は避けたいものです。
在職中には夜や土日しか自宅にいなかったため、平日昼間に騒音があることを知らなかった、という場合もあります。
リタイア後のことも考えると、一日を通してどのような環境なのか確認しておく必要があるでしょう。

おひとりさまが豊かな老後の暮らしを送るために

ライフプラン・マネープランを立てる

おひとりさまの場合、老後を安心して楽しく暮らすためには、ライフプランやマネープランを考えておくことが大切です。
まずは、退職の時期や再就職の計画、老後にやりたいこと、介護が必要になった時の過ごし方などを想像して書き出してみましょう。
その上で、必要なお金がいくらなのかを計算します。
貯蓄と退職金、年金受給予定額を確認し、生活費を差し引いた時、どのくらいのお金が残るか計算してみましょう。
そのお金で介護を受けつつ生活していくことを想定すると、自分の住まいにどれくらいお金をかけられるかが見えてくるはずです。
このような計画を早めに立てることで、今の住まい方を続けるのか、転居を検討すべきなのか、転居するならどのような場所にするか、ということを決めやすくなるでしょう。

貯蓄する

老後を安心して楽しく過ごせるようにするためには、貯蓄は不可欠なものといえます。
年金だけで、住まいや生活費を維持できる保障はないからです。
例えば、持ち家にそのまま住むにしても、固定資産税や家の修繕費などが必要ですね。
家を住みかえるとしたら、引っ越しの費用や家賃などが必要になってきます。
老後は、急に病気になって入院したり、介護が必要になって施設に入らなくてはならないこともあるのです。
今の家計をチェックして、無駄な出費を見直したり、退職後なら新たに仕事を始めるなどして少しずつでも貯蓄を始めましょう。
働いているうちは、貯蓄の少なさがあまり気にならないかもしれませんが、退職後のことをよく考えて計画的にお金を貯めることが大切です。

身元保証をしてくれる団体を頼る

先に触れたように、高齢者施設への入居時には身元保証人のサインが求められることがほとんどです。
しかし、おひとりさまの場合はご家族に頼ることができませんから、身元保証を頼める人がいないという状況に陥ってしまうことがあるのです。
そこで、おひとりさまは身元保証をしてくれる団体を探しておくのがおすすめ。
高齢者施設に入居するときには、身元保証だけに留まらず、さまざまなサポートを受けることもできます。
おひとりさまにとって、いきいきとした老後を過ごすために欠かせない存在となってくれるのではないでしょうか。

おひとりさまの暮らしには安心できる住まいが必要

おひとりさまの場合、老後の暮らしを豊かにするポイントは安心と楽しさ。
一人でも楽しく過ごす時間を持ちつつ、安心・安全も欲しいところです。
しかし、老後の住まい選びには安心に比重を置かなくてはならない部分があります。
一人で暮らしていると家族を頼ることができない分、危険なことや困ることも起こってくるからです。
ある程度の年齢になったら、自分のライフプランを考え、住まい方も一度きちんと見直して安心を手に入れたいものですね。

おひとりさまで頼れる人がおらず不安な方へ

安心して生活できる住まいを選ぶことで、おひとりさまの暮らしはより良いものになるでしょう。
しかし、賃貸物件の契約や高齢者施設への入居の際、身元保証の問題に直面するおひとりさまは少なくありません。
そのようなお悩みを解決してくれるのが「身元保証相談士協会」という身元保証を行っている団体です。

主な役割は、高齢者施設への入所時や病院への入院時に、ご本人の身元保証人として署名することです。
高齢者施設の入居中には、日常の生活費などの支払い代行や病状説明の立ち会い、万が一亡くなられた場合には葬儀・供養の手配や、年金手帳などの行政に対する返却手続き、光熱費等の身の回りの解約手続きなども行います。
相談は無料ですので、おひとりさまの方はぜひ一度利用してみるのがおすすめですよ。

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