おひとりさまの終活は早めが肝心!まずやっておきたい6つのこと

公開日: 2022年01月27日

更新日: 2022年04月08日

  • くらし全般

最近話題の「終活」は、おひとりさまにとって重要なこと。
終活を考えるなら、具体的にどのようなことに取り組んだらよいのでしょうか。
特におひとりさまの場合は、早めに終活に取り組むことが望ましいと言われています。
おひとりさまにとっての終活の必要性や、その具体的な内容について解説しましょう。
また、おひとりさまの終活を支援するサービスについても紹介します。

そもそも終活って?

高齢になった人が、自分の人生の終わりを見据え、様々な準備をすることを「終活」といいます。
「しゅうかつ」と言えば、従来は「就活」、つまり就職活動を指していたのですが、終活の場合は人生の終わりのための活動といえるでしょう。
充実した老後の生活を送り、自分の望んだ形で人生の終わりを迎えたいと希望する人や、残された家族に面倒をかけたくないと考えた人が終活に取り組むものです。
具体的には、老後の生活や住まいの検討、葬儀やお墓の用意、持ち物の整理、相続の準備などを行います。

おひとりさまこそ終活を早めにしておきたい理由

おひとりさまの場合、できるだけ早く終活をすすめておきたいもの。
なぜなら、おひとりさまの老後には次のような不安要素がつきものだからです。

病気・ケガ

あってはほしくないことですが、思わぬタイミングで病気やケガに見舞われ、入院を迫られるかもしれません。
このとき、身元保証人のいないおひとりさまはスムーズに入院できない可能性があります
入院する際には、支払いの保証などの必要性から身元保証人の署名が求められることが多く、身内のいない方は困ってしまいますね。
知人に身元保証をお願いする、身元保証を行ってくれる企業や団体と契約する、といった事前準備をしっかりしておかないと大変です。

孤独死

辛いことですが、おひとりさまの場合、孤独死してしまうというケースも起こります。
できればこのようなことは避けたいものですね。
一人で暮らしていると、急に具合が悪くなっても他人に気付いてもらえないことがあります。
病院に連れて行ってもらったり、救急車を呼んでもらうことができず、そのまま亡くなってしまうこともありうるのです。
特に高齢者の場合、心臓や血管の予期せぬトラブルで倒れてしまうことも増えてきます。
浴槽で意識を失ったまま亡くなってしまう事故を心配する人もいますね。

葬儀・供養

お葬式の形をどうするか、どのお墓に入るのか、ということもおひとりさまの場合は不安があります。
家族が一緒にいる人なら、普段から希望を伝えておけばいいのですが、おひとりさまにはそれができない場合があるからです。
例えば、お葬式はこの宗教の形式でしてほしいという人、永代供養をしてくれるお墓に入りたいという人もいるでしょう。
人によっては、遺骨は海に散骨してもらいたい、というケースもあります。
しかし、身寄りのない人の場合、このようなこともあらかじめ自分で準備しておかないと実現できないのです。

財産の処分

おひとりさまが亡くなった時、財産の処分も問題となります。
特に相続人がいない場合や、自分の希望する形で財産を処分してもらいたい場合は準備が必要です。
配偶者も子供も孫もいない、あるいは先に亡くなってしまったという場合は、親やきょうだいが相続人になります。
しかし、高齢者の場合、親もきょうだいも亡くなっていることが多いでしょう。
甥や姪がいれば相続人となりますが、それもいない場合は、自分の財産は宙に浮いてしまうことになり、何の手続きもしていないと国のものになってしまいます。
もし、誰かお世話になった人に遺産を譲りたいと思ったり、どこかに寄付をしたいと思ったとしたら、あらかじめ準備が必要なのです。
高齢になると、いつ何が起こるかわからないもの。
元気なうちからしっかり終活に取り組んでおくことで、これらの不安を軽くし、より充実した老後を過ごすことができるかもしれません。

おひとりさまの終活、まず何をする?

おひとりさまの終活として、まずは次のようなことを行っておくと安心です。
自分のやりやすいものから取り組んでみましょう。

身の回りを整理する

まず取り組んでおきたいのは、身の回りの整理です。
自分の死後に片づけをする人のことを考えて、要らないものを整理しておきましょう。
時間がある時に、引き出しや棚を一つずつ片づけていきます。
要るものと要らないものを仕分けし、要らないものは思い切って処分しましょう。
断捨離と言う言葉をよく聞きますが、捨てる判断は難しいもの。
ごみ捨ての大変さを考えると、身体の自由が利く早い時期から初めておくと安心ですね。

また、最近話題となっているのがデジタル遺品です。
死後、パソコンやスマホのパスワードがわからず処分できなくなったり、連絡先など必要な情報が取り出せず困ることがあります。
また、人に見られたくないデータが残っていると嫌だと感じる人もいるかもしれません。
データの整理を定期的に行い、信頼できる人にパスワードが伝わるようにしておく工夫をしましょう。

財産を整理する

相続のことを考えると、まずは自分の財産をしっかり把握しておくことが必要です。
すべての銀行口座、所有している株や投資信託、不動産、貴金属などを書き出してまとめてみましょう。
使っていない銀行口座やクレジットカードは解約し、場合によっては不要な貴金属を売却して現金化するなど処分も考えたいもの。
これは、死後に遺産整理をする人が困らないようにするためでもあります。
相続人がいない人は、そのままにしておくと遺産が国庫に入ってしまうことになりかねません。
しかし、事前に準備しておけば、自分の好きな団体に寄付する、世話になった人に遺贈するということもできます。

また、相続人が複数いる人で、「特にこの人に多く遺産を残したい」と希望する場合もあるかもしれません。
財産を整理して全体の額を把握したら、これをどのように処分したいのか考えておきましょう

今後の住まいを考える

年をとったなと感じたら、または心身のトラブルを感じたら、老後の住まいを考えることも必要です。
自分一人で暮らすことに不便や不安を感じるようになれば、老人ホームや高齢者施設などに移ることも検討しましょう。
老人ホームなどの施設では、支援や介護を行ってくれます。
見守りは基本的にどこでも行ってくれるので、孤独死の心配は少なくなるでしょう。
それに加えて、食事の提供・生活相談・レクリエーションの提供・身体介護など、施設ごとに様々なサービスが提供されます。
今後自分にとって必要になってくるサービスは何か考えたり、サービスを受けるために掛かる費用を調べて、どの施設を選ぶか検討しましょう。

葬儀・供養のしかたを考える

葬儀や供養をどのようにするか、という点も早めに考えておきましょう。
事前に手配をしておけば、自分の思い通りの形で執り行ってもらえます。
例えば、最近では、葬儀社に生前予約しておくこともできるようになりました。
元気なうちにどのような形で行ってもらうか、相談しておくとよいでしょう。
費用も事前に支払いを済ませておけば、他人の手を煩わせずにすみます。
遺影の準備なども、自分でやっておけば安心ですね。
お墓についても、先祖代々のお墓に埋葬してもらうのか、永代供養の墓に合葬してもらうのか、散骨にするのか、など様々な選択が可能です。
お墓の見学に行くなどして、自分の納得できる形を決め、予約しておきましょう。

エンディングノートを書く

終活の総合的なまとめとしてお勧めしたいのが、エンディングノートです。
財産のことや葬儀のことなど、まとめて書いておけるので、死後の手続きをしてくれる人がやりやすくなります。
財産の目録や通帳・登記書等をしまってある場所、契約してある葬儀社の連絡先なども書くことができますね。
スマホやパソコンのパスワードや、死後連絡してほしい人のリストなども書いておくとよいでしょう。
人が亡くなった後は多くの手続きが必要で、混乱が生じることも多いため、まとまった形で希望を書いておくエンディングノートはおすすめです。

また、改めて自分の人生を振り返り文字にしてみることで、やり残したことを見つけられる人もいます。
モノの整理だけでなく、心の整理にもつながるのがエンディングノートです。

遺言書を作成する

相続について、自分の思い通りに行うことを希望するなら遺言書を用意しましょう。
エンディングノートはあくまで自分の気持ちを伝えるものに過ぎず、法的な効力が生じないからです。
特に、法定相続人がおらず、財産をどこかに寄付したり、お世話になった人に譲りたいと考える場合。
あるいは、相続人のうち特定の人に多く財産を譲りたいというケースも遺言書が必要です。

遺言書の作成は自分でもできますが、法的な効力を持つ有効な形にするのは難しいもの。
また、自筆の遺言書は、死後他人に見つけてもらえない危険があり、また、家庭裁判所で検認を受ける必要もあります。
遺言書の作成や保管については、司法書士や弁護士など専門家に相談することがおすすめです。

おひとりさまは終活を早めにするとスッキリする

終活は誰にとっても意味のあるものですが、特におひとりさまの場合は、早めに取り組みたいものです。
自分の代わりに誰かがやってくれるわけではないので、できるところから少しずつ始めましょう。
老後や死後のことについて考えるのは気が重いかもしれませんが、不安なことを一つずつ解消していくとスッキリするはずです。
場合によっては専門家にも相談しながら、終活を進めていきましょう。

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