49日法要の香典のマナーを徹底解説!金額・書き方・渡し方など

公開日: 2021年03月22日

更新日: 2022年05月11日

  • 葬儀・供養

故人が亡くなってから49日目に行われる法要。 「49日」に呼ばれたら、お香典はどうしたらいいのでしょうか。
49日の意味やお香典の相場、渡し方のマナーなどを解説します。 お香典袋の種類や、お香典を辞退された時の対応なども。 お通夜やお葬式・他の法事と49日では、お香典にも違う部分があるので、しっかり確認しておきましょう。

49日法要とは?

49日法要とは、故人が亡くなったあと49日目に行う仏教の儀式です。 別名を「満中陰(まんちゅういん)」「忌明け(きあけ・いみあけ)法要」ともいいます。
仏教では、故人が亡くなったあと7日ごとに法要を執り行い、これが7回終わると故人があの世に旅立つと考えられているのです。
その最後である7回目の法要が49日法要になります。 最近では初7日のあと、間は省いてこの49日法要のみを行う形がほとんどです。
ただし、親族の都合に合わせて、49日目ピッタリに行えないときには、少し早めに行うこともあります。

香典とは?

香典とは、お葬式や法事の際、故人の霊前・仏前に供えるものを指しています。 通常は、お金を包んで遺族に渡すものです。
本来は、仏様へのお供え物の意味ですが、故人への真心を伝えるものともいえます。
また、お金を包むことで、遺族の生活を支え、お葬式や法事の費用を援助することにもなるのです。
49日法要に参列する場合は、ほとんど必ず持参するものといってよいでしょう。 また、事情があって参列できない時は代理人が持参したり郵送で届けたりします。

49日法要の香典の金額

数字のマナー

香典の金額を決める際には、次のようなしきたりがあります。 それは、「1・2・3・5・10の数字の金額にする」ということです。
特に4や9は「死」や「苦」を想像させることから、避けるのがマナーとなっています。 つまり、1万円、2万円、5000円などは大丈夫ですが、4万円、9000円といった金額は避けるのです。
偶数の場合は「割り切れる」ことから「別れ」をイメージさせる数字として忌避されます。 特に法事の場合は、このようなことを気にする人も多いのです。
それでは、2万円はどうかというと、1万円では少ないけれど、3万円だとちょっと多いという時もありますね。
そのため、最近では2万でも大丈夫、という人もいます。 どうしても気になる場合は、1万円札1枚と5000円札2枚にして、奇数にするという方法もありますよ。

続柄別の金額相場

両親

亡くなった方が両親(義理の両親も含む)の場合は、少なくとも1万円からとなります。 場合によっては、10万円くらい包む場合もあるでしょう。
香典の金額は故人に近い人ほど高くなります。 また、自分の親の場合、法事を取りしきる側になるので、必要な金額が賄えるよう子供同士で相談して金額を決めることも必要でしょう。

兄弟・姉妹

兄弟姉妹の場合もかなり近い関係なので、1万円からとなります。
若いうちであれば、多くても3万円くらい、働き盛りなら5万円くらいまでが相場です。 高齢者で年金生活をしている、というような場合は、1万円でも大丈夫です。 経済的な事情も考えて金額を決めましょう。

祖父・祖母

祖父母もかなり身近な関係といえますが、まだ年若い孫が無理をするのは適切ではありません。
未成年であれば、親(故人の子)がお香典を出せば済みます。 20代なら3000円~1万円、働き盛りなら5000円~3万円までが相場です。
年少の孫ばかりなら、香典の代わりに「孫一同」という名目で花かごを供える、という方法もあります。

おじ・おば

おじ・おばの場合は、3000円からが相場です。 20代など若い人なら多くても1万円程度までとなります。 働き盛りなら1万から3万を目安にしましょう。
一緒に参列するいとこ(ただし故人の子以外)がいるようなら、相談して金額にあまり差が出ないよう調節するのも一つの方法です。

友人・知人

亡くなったのがご友人や知人だった場合は、相場としては3000円~1万円までです。 若い人なら3000円でも大丈夫ですが、働き盛りなら5000円以上を目安にしましょう。
この場合も友人同士で相談して、あまり金額に差が出ないように調節しましょう。

会社関係

故人が会社の同僚や上司である場合は、5000円が目安となります。 故人が部下の場合は、1万円とする場合もあるでしょう。
この場合も、一緒に参列する同僚がいたら、お互いに相談しておくと安心です。

近所の方

近所の方の場合は、5000円~1万円までが相場です。 よほど親しくなければ、5000円で大丈夫ですが、ご近所同士相談してみるとよいでしょう。

欠席する場合の金額

49日法要に招かれたら参列するのが基本です。 しかし、どうしても仕事などで都合がつかない場合はお香典を郵送しましょう。 金額としては5000円が相場です。
会食に参加しないので、この程度で大丈夫ですが、もし気になるようならその他にお花やお菓子のお供えを送るとよいでしょう。
なお、欠席するときの連絡はできるだけ早めにして、きちんと手紙を書くこと。 できれば、後日お線香をあげに伺うことが望ましいといえます。

49日法要の香典袋(不祝儀袋)の選び方

49日の法要に持参するお香典。 お金を入れるのし袋はどのようなものを使うべきでしょうか。 葬式や法事で使うのし袋は「香典袋」と呼ばれます。
お祝い事ではなくお悔やみに使うものなので、「不祝儀袋」ともいいます。 のし袋には、水引というひも状の飾りが結ばれているのを見たことがあるのではないでしょうか。
安価なのし袋なら、水引が印刷されていることもありますね。 49日の法事に使うのし袋を選ぶ時には、この水引に注意しましょう。 まず、水引の結び方には「結び切り」と「蝶結び」があります。 「結び切り」は一度結んでしまうと引っ張ってもほどけない結び方です。
そのため、「結び切り」は同じことが繰り返し起こってほしくない、という事柄に使われます。
お悔やみの場合は、繰り返したくないことなので「結び切り」を使います。

また、49日法要の場合は、黒白か黄白の水引が使われます。 黒白とは、向かって左側が白(または銀)、右側が黒の水引です。
関西では、49日を過ぎると黄白(左側が白・銀で右側が黄色)のものを使う地域があります。 関東では3回忌を過ぎないと黄白は使わないというところが多いようです。
お住まいの地域ではどちらを使っているのか、近隣の人に聞いてみるといいかもしれません。

49日法要の香典袋(不祝儀袋)の書き方

表書き

御仏前?御霊前?

49日法要の場合は、必ず「御仏前」を使いましょう。 お通夜や葬式の時は、「御霊前」という表書きにすることが多いのですが、49日以降は「御仏前」となります。
これは、49日になったら故人はもう成仏していて「仏さま」になっていると考えるためです。 ここを間違えると大変失礼になってしまいます。
お香典袋の上部に「御仏前」、下部に自分の名前を書きます。 「御仏前」とあらかじめ印刷されたお香典袋も販売されていますよ。

名前の書き方

お香典袋の表書き下部に書く名前は、必ず姓名ともに書くようにしましょう。 ただし、夫婦で連名にする場合は片方が名前だけになります。
また、友人や知人などの場合は、まとめてお香典を出すことがあるかもしれません。 全員が参列はしないけれど、代表が香典をとりまとめて渡したいという場合はどうしたらよいのでしょうか。
この場合は、表書きに代表者の名前を書き、「他〇名」等としても大丈夫です。 ただし、必ず全員の名前や住所を書いた紙を添える必要があります。

内袋と金額の書き方

お香典袋の内袋には住所・氏名・袋に入れた金額を書きましょう。 受け取った側があとで整理するときに困るので、ここにも記入する必要があります。
内袋に、住所氏名欄・金額欄がない場合は、内袋の表側に「金壱萬円」等と漢数字を使って縦書きにします。 ただし漢数字といっても、一は壱、二は弐、三は参、五は伍、千は仟、万は萬という字を使います。
このような字を使うのは、後から金額を書き換えられないようにするためです。 金額を表に書いた場合、住所は裏側に同じく縦書きで書くようにしましょう。
なお、内袋に住所・氏名・金額の欄が印刷されている香典袋もあります。 この場合は、その欄を使って書きましょう。 金額欄が横書きになっている場合は、算用数字を使ってもかまいません。
ただしこの場合も、書き換えができないよう、数字の頭に¥マークを付け、3ケタの部分にコンマを入れる(例:¥5,000)ようにしましょう。

文字の色

49日の時、お香典の表書きや氏名は、薄墨は使わず普通の濃い墨で書きます。
お通夜や葬儀のお香典の場合、悲しみを表すために薄墨を使いますが、49日になれば濃い墨で大丈夫です。 ただし、お悔やみなのだから法事でもすべて薄墨で書くという人もいます。 薄墨で書いても問題はありません。

袋の閉じ方

香典袋の外袋は、裏で上下に折りたたむようになっていますが、必ず下の部分を先に折り返し、上側がそれに重なるようにしましょう。
これは、悲しみを下に流すという意味が含まれています。 お祝いの時はこれと逆のたたみかたになります。 そのため、決して間違えないように注意が必要です。
水引をほどくときれいに結びなおすのは難しいので、まずは水引を結んだままそっと抜き取りましょう。
外袋を開いて内袋を取り出し、氏名などをすべて書いてからお金を入れます。
次に、お金を入れた内袋を外袋で包みましょう。 内袋は糊付けすると開けにくくなるので、封はせずそのまま包みます。 最後に水引をもとの位置に戻して袋が開かないように押さえましょう。

49日法要の香典のお札

お札の入れ方

法事に持参するお香典は、必ずお札の顔が後ろ向きになるように入れましょう。 香典袋の裏側に顔が向くようにいれるようにするのです。
これは、お通夜やお葬式の時と同じで、悲しみを表しています。 悲しいので顔を伏せているということを表すのです。
また、お札の向きはそろえて、袋の下に顔の部分が来るように入れましょう。 そのほうが金額の確認がしやすくなります。

新札はダメ?

49日の場合、お香典として包むお金は新札でもかまいません。 お通夜やお葬式の時は、新札だと「あらかじめ用意していたよう」な印象になるため、さけたほうがいいといわれます。
しかし、49日法要については、あらかじめ日程が知らされているものなので、新札でも大丈夫です。
不祝儀の時は古いお札で、というイメージの人もおり、気になるようなら少しだけ折り目を付けるなど工夫しましょう。

49日法要の香典の渡し方

袱紗(ふくさ)の包み方

49日の法要にお香典を持参するときは、必ず袱紗(ふくさ)に包んでいきましょう。
バッグやポケットに直接入れるのはマナー違反です。 袱紗は四角い布ですが、四つの角が上下左右に向くように広げ、真ん中よりやや右寄りに香典袋を置きます。
最初に、右側の角を持って、香典袋の上にかぶせましょう。 次に下の角を上に折り上げ、その後上の角を折り下げます。
最後に左側の角をかぶせて、くるみましょう。 おめでたい時にもご祝儀袋を袱紗に包みますが、この時は最初に左側の角をかぶせます。
お香典の時は逆なので注意が必要です。 袱紗には台付きのものや、くるんだあと爪で固定できるものもあります。 いずれも、左側が上に来ることに注意しましょう。

渡すときのマナー

49日の法要に呼ばれたときは、会場に着いたらすぐに受付に行って挨拶をしましょう。 この時に、お香典を渡すとよいのです。
49日の場合、身内だけが呼ばれ、受付がないこともあります。 その場合は喪主に直接渡すとよいでしょう。
お香典を渡すときは、まず「この度はお招きいただき恐縮です」などと挨拶をします。 次に袱紗を出し、まずは自分から見て表書きが正しく見える方向で手のひらの上に置きましょう。
手のひらの上で、包んだ時と逆の順番で袱紗を開きます。 開いた袱紗の上でお香典の向きを変え、相手に正しく表書きが見えるようにしましょう。 それから、「お供えください」などと言葉を添えて渡します。

49日法要の香典を断られたら

最近ではお葬式や49日の法事などで、お香典を辞退します、と言われる場合も増えてきました。 そういう時にお香典を持っていくのは逆にマナー違反になります。
お香典を辞退するのは、49日に来て下さる人に金銭的な負担をかけたくない、という思いがあります。 また、お香典を持ってこられると逆に香典返しなどの手間がかかって大変だ、という場合もあるのです。
最近ではお葬式や49日なども簡素化が進んでいます。 しきたりにとらわれず、心づくしだけで故人を見送りたいという考え方は決して間違いではありません。
遺族の意向を尊重し、お香典は控えるのが基本ですが、どうしても何か気持ちを示したいという時は、お供えの花や果物などを持っていくのも一つの方法です。

49日のお香典マナーはお葬式の時と違う部分がある

49日の法要に呼ばれる人は、多くの場合お通夜やお葬式にも出ているはずです。 しかし、お香典のマナーはお通夜などとは少し違う部分があるので確認しましょう。
特に金額や香典袋の書き方など、きちんと確かめておくと安心ですね。 49日の法要に参列する機会は少ないので、当日慌てないようにしっかり準備しておきましょう。

法要に参加されるおひとり様の方へ

法事や法要に参列する機会が増え、相続や遺言などご自身の老後・死後について考えるようになった方もいらっしゃるかもしれません。
ご親族・ご友人の49日法要に参列されるみなさまの中には、おひとりで暮らしている方も多いのではないでしょうか。
また、最近ではご家族・ご親族の方が遠方に住んでることから連絡が疎遠になり、関係性が希薄になっている方が増えています。
身のまわりに頼れるご家族がいないという方は、身元保証をしてくれる会社や団体を頼ってみてはいかがでしょうか。
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