おひとりさまの死後事務とは?準備が必要な理由と起こりやすい問題をわかりやすく解説

  • 死後事務
  • 葬儀・供養

おひとりさまで生活をしていると、将来のことについて、ふと考える場面があるかと思います。

たとえば、

「自分が亡くなったあと、いったい何が起こるのだろう」

「そのときの手続きは、誰がしてくれるのだろう」

そんな疑問が、はっきりした形ではなくても、心のどこかに浮かぶことはないでしょうか。

最近では、「おひとりさま 死後事務」という言葉を見聞きする機会も増えてきており、死後のことを現実的に考え始める方も少なくありません。

一方で、

「死後のことを考えるのは、まだ早い気がする」

「縁起でもないことは考えたくない」

そう感じるお気持ちもあるかと思います。

しかし、近年では、情報収集のためにおひとりさまの死後事務について調べる方が増えています。

特に、おひとりさまの場合は、

  • 亡くなったあとの手続きを誰がどこまで行うのか
  • 家族がいない、または頼りにくい場合はどのような対応が必要になるのか
  • 周りの人に迷惑をかけずに済む方法はあるのか

といった点が、課題になってくることが多いです。

このページでは、「おひとりさま 死後事務」というテーマについて、

  • 死後事務とはどのようなものか
  • なぜおひとりさまには死後事務の準備が必要だと言われているのか
  • おひとりさまの場合、どんな点でトラブルになりやすいか

こうした内容を、わかりやすくご説明させていただきます。

まずは、ご自身の状況と照らし合わせながら、ゆっくり読み進めていただければと思います。

死後事務とは?おひとりさまが知っておきたい基本

年齢を重ねてくると、これから先のことについて、少しずつ考える場面が増えてくることがあるかと思います。

とはいえ、「自分が亡くなったあとに何が起こるのか」を、具体的にイメージしたことがある方は、それほど多くないかもしれません。

しかし、そんな中で目にすることが増えているのが、「おひとりさま 死後事務」という言葉です。

ただ、言葉自体は知っていても、

「実際には何を指しているのか」

「自分には関係があるのか」

といった点が、はっきりしないままになっている方も多いのではないでしょうか。

まずはここでは、死後事務とは何かを、できるだけわかりやすく整理していきましょう。

死後事務とは何か?亡くなったあとに必要となる手続き

死後事務とは、亡くなったあとに必要となるさまざまな手続きや対応をまとめて指した言葉で、まず葬儀を思い浮かべる方が多いと思います。もちろん、それも大切な死後事務対応のひとつです。

ただし、おひとりさまの死後事務では、それ以外にも多くの実務的な手続きが発生します。

たとえば、亡くなったあとには、

  • 死亡届の提出
  • 電気・ガス・水道や携帯電話などの解約手続き
  • 住まいや身の回りの荷物のお片づけ

といった対応が、必要になります。

これらは誰かが対応しなければ、そのままになってしまうという共通点があります。

亡くなったご本人が対応できない以上、死後事務は必ず「第三者」によって行われることになります。

特におひとりさまの場合、この「誰が対応するのか」が決まっていないと、手続きが滞ってしまうことも少なくありません。

死後事務はいつから始まる?

死後事務の中には、亡くなった直後から対応が求められるものも多くあります。

たとえば、

  • 死亡届の提出
  • 火葬や葬儀に関する手配
  • 医療機関や施設の費用の精算

などは、比較的早い段階で対応しなければならない手続きです。

その後も、

  • 各種契約の解約や名義の整理
  • 年金や保険に関する手続き
  • 家財処分
  • 行政への各種手続き

といった対応が必要となり、一定期間にわたって対応することになります。

なので、おひとりさまの死後事務では、「誰が、どこまで対応するのか」が整理されていないと、周囲が判断に迷ってしまうこともあります。

だからこそ、おひとりさまの死後事務はあらかじめ準備が必要となります。

死後事務は今すぐ準備しなくても大丈夫

ここまで読むと、

「やはり早く準備しなければいけないのでは」と、不安に感じる方もいるかもしれません。しかし、今の段階で何かを決めたり、準備を進めたりする必要はありません。

まずは、おひとりさまの死後事務について考える第一歩として、

  • 自分が亡くなったあとには、どのような手続きが発生するのか
  • 自分の場合、どこが懸念点になりそうか

を、ゆっくり知っていくところからで大丈夫です。

死後事務は、段階的に考えていくことができます。そして、すべてを一人で考え切る必要もありません。

次の章では、なぜおひとりさまには死後事務の準備が必要だと言われているのか、その理由について、もう少しご説明していきます。

なぜおひとりさま 死後事務おひとりさまには死後事務の準備が必要なのか

ここまでで、死後事務とはどのようなものか、おおよそのイメージはつかめたのではないでしょうか。

では次に、なぜおひとりさまには死後事務の準備が必要となってくるのか、その理由について考えてみましょう。

理由① 死後事務を対応してくれる人は自然には決まらない

家族と暮らしている場合や、身近に頼れる家族がいる場合は、亡くなったあとの手続きを「誰が行うか」が、ある程度想定できることが多いです。

一方で、おひとりさまの場合、「誰が対応するのか」が決まっていないということが少なくありません。

たとえば、

  • 役所への手続きは誰が行くのか
  • 電気やガス、携帯電話などの契約の解約は誰が進めるのか
  • 住まいの整理や明け渡しは誰が引き受けるのか

こうしたことは、あらかじめ誰がやるのかを決めいていない限り進みません。

おひとりさまの場合の死後事務の準備とは、何かをきちんと決めておくことではなく、「自分の代わりに動く人を、どうするか」を整理しておくことでもあります。

理由② 周囲に迷惑をかけたくないと感じるおひとりさまが多い

おひとりさまの死後事務を考える際、多くの方が口にされるのが、「誰かに迷惑をかけたくない」というお気持ちです。

亡くなったあとに必要な手続きは、ひとつひとつは小さなことでも、積み重なると大きな負担になります。

もし、何の準備もないまま亡くなってしまった場合、

  • 関係の薄い親族が対応に追われる
  • 管理会社や大家が判断に困る
  • 行政側が対応に時間を要する

といった状況になることもあります。

準備をしておくことは、「自分の死後、きちんとやってほしい」という希望を伝えるだけでなく、周囲が困らないようにするための配慮でもあるということです。

理由③ お元気なうちでないと考えにくいことがある

死後事務の内容は、体力や判断力が必要になるものも含まれます。

たとえば、

  • 自分の持ち物をどうしたいか
  • どんな形で見送ってほしいか
  • 何を優先して対応してほしいか

こうしたことは、落ち着いて考えられる状態のときに、無理なく整理していくことがおすすめです。

準備というと、「何かを決め切ること」と思われがちですが、エンディングノートなどで考えを書き留めておくだけでも十分という場合もあります。

「気になった今」が死後事務を考えるタイミング

死後事務の準備は、明確な期限が決まっているものではありません。

ただ、テレビや新聞、身近な出来事をきっかけに「少し気になる」と感じたときは、死後事務について考え始めるにはちょうどよいタイミングとも言えます。

すべてを一人で考える必要はありませんし、今すぐに答えを出す必要もありません。

次の章では、おひとりさまの死後事務について、どんなところでつまずきやすいのかを、もう少し具体的に見ていきます。

おひとりさまの死後事務で起こりやすい問題

死後事務について、ある程度内容が見えてくると、「自分の場合はどうなるのだろう」と考え始める方もいるかもしれません。

ここでは、おひとりさまの場合に特に起こりやすいとされている点を、順番に整理していきます。

いずれも、共通しているのがあらかじめ決まっていないことで起こりやすいトラブルということです。

問題① 死後事務を対応する人が見つからない

おひとりさまの場合、亡くなったあとの手続きを誰が行うのかが決まっていないことがあります。

その結果、

  • 役所への届出が進まない
  • 電気・ガス・水道、携帯電話などの解約が後回しになる
  • 管理会社や施設が判断に困る

といった状況が起こることがあります。

死後事務は、「やる人が決まっていない」というだけで、手続きそのものが止まってしまいます。

おひとりさまの死後事務においては、対応する人が自然に決まることは少ないという点を、まず理解しておきましょう。

問題② 身近な人に負担が集中してしまう

「自分には頼れる人はいない」と思っているおひとりさまでも、実際には、遠方の親族や知人が対応するケースもあります。

ただ、その場合、

  • 本人の事情や希望がよくわからないまま判断を求められる
  • 仕事や生活の合間に手続きを進めなければならない
  • 葬儀費用や精算費用を一時的に立て替えることになる

など、大きな負担がかかりやすくなります。

本人としては迷惑をかけるつもりはなくても、結果的に負担が集中してしまうということも少なくありません。

問題③ 本人の希望が伝わらないまま進んでしまう

死後事務の多くは、「どうしたいか」を事前に決めておかなければ、対応する人の判断に委ねられることもあります。

たとえば、

  • 葬儀や納骨をどのようにしたいか
  • お部屋の片づけはどうしてほしいか

など、事前に共有がないと、ご自身の希望があった場合でも伝わらずに手続きが進んでしまうことがあります。

その結果、

  • 本人が望んでいなかった形で葬儀が行われる
  • 大切にしていた物が、やむを得ず処分されてしまう

ということも起こりえます。

本人の希望が反映されにくいという点は、おひとりさまの死後事務において、特に起こりやすい問題のひとつです。

死後事務の問題は特別なことではありません

ここまで挙げたことは、特別な事情があるから起こるわけではありません。

  • おひとりさまであること
  • 死後事務について事前に決めていないこと

この2つが重なると、誰にでも起こりうることです。

次の章では、こうした状況を踏まえたうえで、「では、死後事務は誰に頼めばいいのか」という点について整理していきます。

死後事務は誰に頼めばいいのか

ここまで読んで、「死後事務が必要なことはわかったけれど、では、実際に誰に頼めばいいのだろう」と感じた方も多いかもしれません。

おひとりさまの死後事務について考えるとき、多くの方が最初につまずくのが、「誰に頼むべきか」の部分です。

まずは、どのような選択肢があるのかを知り、その中から自分にとって無理のない形を、少しずつ考えていきましょう。

選択肢① 親族に頼む

まず思い浮かぶのは、親族に対応をお願いするという方法ではないでしょうか。

関係が近く、事情をよく知っている人がいる場合は、比較的スムーズに進むこともあります。

ただし、おひとりさまの場合、

  • 親族が遠方に住んでいる
  • 親族自身が高齢
  • そもそも連絡を取っていない、関係が薄い

といった事情を抱えている方も少なくありません。

「親族がいる=頼める」とは限らないのが、現実です。

また、死後事務は一時的な対応で終わらず、役所手続きや契約整理など、一定期間にわたって対応が必要になります。

そのため、「頼めるかどうか」だけでなく、「無理なく引き受けてもらえるか」という視点も大切になります。

選択肢② 知人・友人にお願いする

親族ではなく、信頼している知人や友人に相談するというおひとりさまもいます。

しかし、信頼できる知人や友人がいても、

  • 法的な手続きができるか
  • 費用の管理や支払いを任せられるか
  • 途中で負担が大きくならないか

といった点は、事前に話し合いをしておく必要があります。

話し合いをせずにお願いしてしまうと、あとからお互いに負担を感じてしまう恐れがあります。

おひとりさまの死後事務では、相手の気持ちや状況への配慮も、とても重要なポイントになります。

選択肢③ 死後事務の専門家や支援団体に相談

もうひとつの選択肢として、死後事務について相談を受けている専門家や支援団体に相談する方法です。

こうした相談先では、いきなり契約や手続きを進めるのではなく、

  • どんな手続きが必要になるのか
  • 自分の場合、特に気を付けなければいけない点はどこか
  • 今すぐ決めなくてもよいことは何か

といった点を、整理するところから話すことができます。

「まだ何も決まっていない」

「どう考えればいいのかもわからない」

そうした段階で相談されるおひとりさまも、決して少なくありません。

おひとりさまの死後事務は、一人で抱え込まず、第三者と一緒に考えることで見えてくることも多くあります。

「誰に頼むか」よりも、「どう考えるか」が大切

ここまでいくつかの選択肢を見てきましたが、ここでお伝えしたいのは、今すぐ「この人に決めなければならない」ということではありません。

  • 親族に頼めそうか、頼むとしたらどこまで対応してくれるのか
  • そうでない場合、どんな選択肢があるか
  • 自分が大切にしたいことは何か

こうしたことを、少しずつ整理・言葉にしていくことが、おひとりさまの死後事務を考える第一歩になります。

考えを整理していく中で、

「一度、誰かに話を聞いてもらいたい」

「自分の状況を客観的に見てもらいたい」

と感じることがあれば、ぜひ一度相談をしてみることをおすすめします。

おひとりさまの死後事務についてまずはお気軽にご相談ください

ここまで読んでみて、「死後事務について少し理解できた」「まだ答えは出ないけれど、気になる点は見えてきた」と感じている方もいるかもしれません。

おひとりさまの死後事務は、一人で考え続けるよりも、いま感じている疑問や不安をそのまま言葉にしてみることで、気持ちが整理できることもあります。

一般社団法人 身元保証相談士協会では、おひとりさまの死後事務や身元保証に関する内容についての無料相談を行っています。

死後事務について、まだ具体的に決まっていなくても大丈夫です。

「自分の場合はどうなるのか」

「何から考えればいいのか」

「まだ決める段階ではないが、話だけ聞いてみたい」

そうした段階からでも、無料でご相談が可能です。

また、無料相談は、特定のサービスの利用や契約を前提としたものではなく、今すぐ何かを決める必要もないのでご安心ください。

まずは、お悩みごとを整理するための場として、どうぞお気軽にご利用ください。

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