介護における自助具とは?上手く活用して自立した生活を送ろう!

公開日: 2022年11月07日

更新日: 2022年11月11日

  • 介護・高齢者施設

身体が不自由な人が使う道具に、自助具というものがあります。
これは、介護が必要な高齢者にも使われることがあるのです。

介護で使う自助具とは、どのようなものなのでしょうか。
ここでは、介護における自助具の使い方や、種類について紹介します。

また、介護で自助具を使うメリットや購入の仕方、選び方のポイントについても見ていきましょう。

自助具とは?

自助具とは、身近な動作を行いやすくするための道具です。
加齢や病気・けがなどで身体に不具合のある人でも、自助具を使えば人の手を借りずにできることが増えるかもしれません。

例えば、加齢によって指や足腰の力が弱くなる、リウマチで関節を動かせる範囲が狭くなる等のトラブルがありますね。
このようなとき、食事や入浴、身なりを整えるなどの些細な動作も、家族や介護者の手を借りなくてはならないことがあるでしょう。

しかし、このような人でも自助具を使えば、自分で様々なことができるようになる場合があるのです。
自助具を使うことで、介護をする人の負担を減らせるかもしれません。

また、自分の力で自分のことができるということは、介護を受ける人の自立を促し、自尊心を保つ効果もあるのです。

自助具の種類

食事

食事をとる際の自助具としては、様々なものが開発されています。
例えば、スプーン・フォークや箸、食器などです。

持ち手の角度を変えることができるスプーンや、握る箇所の太いスプーンなら、腕をひねる動作が難しい人でも、食べ物をすくって口元に運べます。
ピンセットのような形の箸を使えば、指先の力が弱くても安定して食べ物を掴めるでしょう。

その他、スプーンで食べ物をすくいやすいように「かえし」のついた皿などもあります。
食ベ物をこぼしやすかった人や、介助がないと食べられなかった人にとって、便利な道具といえるでしょう。

更衣

自助具には、着替えをする際の動作を補助するものもあります。
ボタンを留める、靴下を履くなどの動作が難しくなった人に役立つものです。

例えば、ボタンに紐をかけて引くことで、穴に通しやすくするものがあります。
それも難しい人の場合は、マグネットのついたボタンに付け替えるという方法も。

前かがみになる動作が難しくなった人には、靴下やストッキングをセットして、かがまずに履けるようにする道具もありますよ。

整容

歯を磨く、爪を切る、髪をとかすなどの動作を補助する道具もあります。
身だしなみを整えることは、快適な生活のためだけでなく健康を保つためにも必要ですね。

例えば、持ちやすい形をした歯ブラシや、長い柄がついていて腕をあまり上げなくても髪をとかせるヘアブラシなどがあります。
爪切りには力を入れやすい形のものや、片手でも爪を切れるように工夫されたものがありますよ。

力が弱くなった人や、半身まひなどの症状のある人でも、自分で身だしなみを整えられるかもしれません。

入浴

入浴の際には、安全性を高める道具や、自分で身体や髪を洗うための道具があります。
入浴時には滑って転ぶ、溺れるなどの危険があるので、手すりや滑り止め付きの椅子を使えば安心ですね。

また、身体を洗う際に背中に手が届かない人には、長い柄の先にスポンジがついた道具もあります。
柄付きのヘアウォッシャーを使うと、頭に手が届きにくい人でもシャンプーができるようになるかもしれません。

入浴や身体を洗う際に人の手を借りることは、いくら年齢を重ねても羞恥心を伴うものです。
自助具を使って入浴できれば、自尊心を守ることにもつながります。

排泄

排泄もセンシティブな問題を含む営みであり、できれば人の手を借りずに行いたいことの一つです。
自助具を使うことで、自分一人でトイレを済ませることができ、またトイレ内で転ぶなどの危険も減らせます。

例えば、便座の横に設置し、立ち座りを補助する手すりもその一つです。
便座そのものを高くして、立ち上がりやすくするものもあります。

手が不自由な人の場合、トイレットペーパーを切る動作や水栓の操作が難しいことも考えられます。
片手で力を入れずに切れるペーパーホルダー、水栓のレバーにかぶせて回しやすくする器具などもありますよ。

自助具の購入方法

自助具は、福祉用具の専門店で購入できます。
すでに介護サービスを受けている人なら、ケアマネジャーに相談して販売店を教えてもらいましょう。

また、通信販売やインターネットショップでも購入が可能です。
最近ではユニバーサルデザインと言って、身体の不自由な人も健常者も共通して使える道具が増えてきています。

食器などは、デザイン性の高いものがネットショップで見つかるかもしれません。
その他、市販品に取っ手を付けるなど自分の身体や目的に合わせた自助具を手作りすることもできます。

自助具のメリット

自立した生活に役立つ

自助具を使うことで、様々なことがスムーズにできるようになります。
これまで時間がかかっていた食事や着替えなどが楽にできるようになり、日常生活に活気が出るでしょう。

また、介護者がいないとできなかったことも、1人でできるようになります。
自立した生活が送れることで、自信をもって生活できるようになるかもしれません。

このように自助具を使うことで、高齢者の活動内容や行動範囲が広がる可能性があります。
介護を受けることは決して恥ずかしいことではなく、当然の権利です。

しかし、食事や排泄、身支度などの基本的な動作は、できれば自分で行いたい人も多いと思います。
自助具の利用により、自分のことは自分の力でする自立した生活を送ることができるでしょう。

介護の疲労軽減につながる

家族が介護をしている場合、一日24時間の介助で体力を使い、疲れ切ってしまうことがあります。
自助具を上手く活用すれば、その負担を軽くすることができるかもしれません。

身の回りのことは、できるだけ自分でしてもらうことで、介護の労力はぐっと減るはずです。
例えば、トイレから立ち上がるとき、本人が手すりにつかまってもらうことで、介護者が支える力が少なくて済みます。

自助具をうまく使い、本人が自分でできることを増やせば、介助者にも余裕ができる可能性があるでしょう。
それにより、心身共にゆとりをもって高齢者に接することができるようになるかもしれません。

本人の能力や、介護者が負担と感じる部分を見極めて、自助具で対処できることはないか探ってみましょう

自助具の選び方のポイント

作業療法士に頼る

作業療法士とは、心身の回復を目標としてリハビリを行う専門職です。
病院や介護サービスで様々なリハビリを担っていますが、食事や着替え、入浴などの自立を目指すのも一つの仕事。

その際、自助具を利用してリハビリをすることもあります。
その人の介護度や身体の状況に合わせて、最適な自助具を選んでくれるでしょう。

退院前のリハビリや介護サービスでのリハビリで作業療法士が担当になったときには、自助具のことも話題にのぼるかもしれません。
作業療法士は自助具のことに詳しく、場合によってはその人に合わせたものを作ってくれることもあります。

作業療法士に会う機会があれば、どのような自助具がよいか相談に乗ってもらいましょう。

自分の身体機能や目的にあったものにする

自助具は、必ず自分の身体状況に合わせたものを使うようにしましょう。
身体に合わないものを使うと逆に負担になることや、機能低下につながることも考えられます。

例えば、他の関節や筋肉に負担を与えてしまうことや、関節の可動域が制限されることもあるのです。
また、本来は自分でできることを過剰に補助してしまうと、かえって筋力が衰えてしまう場合もあります。

できれば、購入する前に実際に手に取って使ってみるとよいでしょう。
重すぎないか、手になじむか、動かしたときに違和感がないかなど確認して選ぶようにするとよいですね。

自助具は高齢者と介護者の負担を減らしてくれる

高齢で身体に不具合が出てきたとき、自分ではできないことが増えてきます。
しかし、自助具を使うことで身の回りのことができるようになるかもしれません。

それによって、高齢者本人が自立して生活できるようになり、精神的にも良い効果が期待できます。
介護をする人にとっても、負担を減らすことに繋がるでしょう。

上手く使えば、高齢者にとっても介護者にとってもメリットが大きいと言えます。
本人に合ったものがあれば、積極的に取り入れたいものです。

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