介護における訪問介護サービスとは?種類や利用の流れをご紹介!

公開日: 2022年11月25日

更新日: 2022年11月25日

  • 介護・高齢者施設

介護サービスの一種に、訪問介護というものがあります。
訪問介護とは、どのようなサービスなのでしょうか。

ここでは、まず訪問介護で受けられるサービスの種類や内容について説明します。
また、その対象となる人や利用の方法についても見ていきましょう。

更に、訪問介護の費用やメリット・デメリットについても解説します。

訪問介護とは

介護が必要な高齢者のために、自宅を訪問し世話をしてくれるサービスを訪問介護といいます。
老人ホームなどに入居しなくても、出来る限り自立して暮らせるように支援してくれるのです。

高齢になり身体に不具合が出た時や認知症になった場合、自分ではできないことが増えてくるかもしれません。
このような場合に、生活する上でのお手伝いをヘルパーさんがしてくれるのです。

訪問介護の主なサービスには、身体介護と生活援助の二つがあります。
身体介護は、食事や排泄、入浴などを手伝ってくれるもの。

生活援助は、掃除や洗濯、調理などをしてくれるものです。
その他、通院のための準備や車の乗り降りを手伝うサービスもあります。

本人ができない部分を手伝い、自宅で出来るだけ長く生活できるように支援するのが訪問介護です。

訪問介護のサービスの対象者

訪問介護サービスを利用できるのは、基本的に要介護1〜5と認定された人のみです。
介護認定を受けていない人や、より軽い介護度である「要支援」の人は、利用できません。

ただし、要介護ではない人でも、必要性があれば介護予防訪問介護というサービスを受けられる場合があります。
これは、ヘルパーさんが食事の支度や掃除、ごみ出しなどの支援や介助をしてくれるものです。

その他、市町村によっては、要介護以外の人に対しボランティアによる生活援助や移動支援を行っているところもあります。
ただし、このような介護予防訪問介護には、1週間に使える回数に制限があることに注意が必要です。

いずれにしても、担当のケアマネジャーや地域包括支援センターに相談をし、支援の必要があるか判断してもらわなくてはなりません。
どうしてもサービスを受けられない場合は、介護保険外で請け負ってくれる業者もありますが、全額自己負担となります。

訪問介護のサービスの利用方法

介護保険を使えば、少ない自己負担で訪問介護が受けられますが、そのためには介護認定を受けなければなりません。
どの程度、介護が必要な状態か判定した後、その人に合ったサービスが受けられるようになるのです。

まずは本人が住んでいる市町村の窓口(高齢者支援課など)に行き、介護認定を受けたい旨、申し出をしましょう。
そうすると、訪問調査やかかりつけ医の意見書提出をもとに、1か月ほどで認定結果が出るのです。

結果は支援の必要性が少ないほうから、要支援1~2、要介護1~5の介護度に分かれます。
これに基づいて、支援計画(ケアプラン)が作られるのです。

ケアプラン作成の際も、本人や家族の希望をもとに受けるべきサービスが決められます。
その後、訪問介護の業者との契約を結んでサービスが開始されるのです。

訪問介護のサービスの種類

身体介護

利用者の身体に直接触ってお世話をするのが、身体介護です。
例えば、食事の時にスプーンで食べ物を口に運ぶ、おむつを替える、お風呂での着替え、身体を洗うなども含まれます。

ここでは、本人の能力に従って、自力で出来ない部分を援助するという点に注意が必要です。
手を貸せば自分でトイレに行ける人は、おむつを付けず、立ち座りだけを手助けすることになるでしょう。

食事の介助には、調理や後片付け、食後の歯磨きなども含まれます。
認知症などで、なかなか食事が進まない人に声をかけることも食事介助の一つです。

また、排せつや食事の状況をチェックして健康状態を把握することや、必要があれば服薬の管理もしてくれます。
なお、訪問での身体介護を行うのは、介護職員初任者研修の資格を持った人、つまり介護のプロです。

生活援助

自宅内での家事をしてくれるのが、生活援助のサービスです。
例えば、部屋の掃除や洗濯、食事の支度、日常的な買い物などが含まれます。

このサービスは、あくまで本人が自立して生活することを支援するためのものなので、それを超えた家事は対象外です。
例えば、食事の支度は本人の分だけであり、家族の分までは作ってくれません。

掃除も本人の生活している範囲に限られ、庭の草取りや大掃除などは含まれないのです。
また、同居の家族がいる場合は、特別な事情がない限りこのサービスは受けられません

買い物も、生活に必要な物に限るので酒やたばこ、お歳暮などを購入することはできないのです。
どの程度までお願いできるのかは、必ず最初に確認しておきたいものですね。

通院の乗車・降車

病院への通院を介助するサービスは、通院介助とも呼ばれます。
通院のために行う一連の流れを通して、お世話をするものです。

例えば、病院に出かける前に着替えをすることや、車に乗りこむ動作を手助けします。
病院まで送っていった後は、車いす等も使いながら受付まで送ってくれるのです。

また、お会計や薬の受け取りも手伝い、再び車に乗せて自宅に戻り室内まで送り届けます。
その後、着替えやベッドに寝かせるなどの世話をする場合もありますよ。

このような外出の支援は、通院の他、日用品の買い物や選挙の投票などでも行われる場合があります。
役所での手続きを自分でする必要がある場合や、介護施設の見学などで外出支援が使われる例もあるのです。

訪問介護のサービスの費用

訪問介護を利用する際の費用は、時間と回数を目安に決められています。
また、身体介護、生活援助、通院介助等でそれぞれ費用の基準が分かれているのが特徴です。

利用者が負担するのは原則として1割ですが、所得が多い人は2割もしくは3割の負担になるかもしれません。
例えば、身体介護で20分未満なら1回につき165円(1割負担の場合)です。

これが20分以上30分未満になると、1回248円になります。
生活援助は、20分以上45分未満で1回につき181円、45分以上で223円という具合です。

通院時の乗車・降車等介助は、1回につき98円になります。
ここで示したのはいずれも1割負担の場合ですが、かなり軽い自己負担でサービスを受けられることがわかりますね。

訪問介護のサービスのメリット・デメリット

メリット

必要なものだけを利用できる

訪問介護には、通所や施設入所とは異なるメリットがあります。
それは、必要なサービスだけを受けられるという点です。

施設での介護は、すべての介護がセットになっているので割高になりがちです。
しかし訪問介護なら、日常生活や通院の際の介助等の中から必要なものだけを選べます。

利用する際は、不要なもの・必要なものを判断し、適切なサービスのみを受けるようにしましょう
途中で状況が変化し回数やサービスの増減をしたい時は、ケアマネジャーに相談をすれば変えてもらえます。

家族の負担を軽減できる

施設ではなく自宅で生活したいという場合、家族に大きな負担がかかることがあります。
仕事を続けられなくなる人や、特に老老介護の場合など体調を崩してしまう人もいるのです。

しかし、訪問介護のサービスを利用すれば、プロの手で介護をしてもらえるようになります。
手際のよい介護を受けられるので安心でき、家族も体力を消耗せずに済むでしょう。

また、家族が遠方に住んでいる場合は、介護に通うのが大変で無事かどうか心配が募るもの。
その点、訪問介護をしてもらえば、高齢者の生活が安定し体調の変化も見守ってもらえるので安心できるでしょう。

デメリット

受けられないサービスがある

訪問介護では、家事の支援と言っても出来ることと出来ないことがあります。
利用者の援助に直接関係のない家事、「日常生活の援助」の範囲を超えた家事はしてもらえないのです。

例えば、夫婦二人で生活している場合、配偶者の食事を一緒に作ってもらう、まとめて一度に洗濯してもらうということもできません。
配偶者が家事に慣れていなかったとしても、自分でやってもらうしかないのです。

また、身体介護においては医療行為にあたる行為はできません。
痰の吸引や胃ろうの管理などは、別のサービスを利用する必要があります。

サービスの利用頻度に制限がある

生活援助には、「2時間ルール」というものがあります。
これは、1回目の訪問と2回目の訪問の間隔を、最低2時間くらいは空けなくてはならないというものです。

頻繁なトイレ介助が必要な人の場合、2時間では長すぎるという人もいるかもしれません。
付き切りで介助が必要な人の場合は、訪問介護では難しい可能性があるのです。

また、夜間にサービスを受けたい人もいるかもしれませんが、利用の時間帯については事業所ごとに設定が異なります。
昼間しか対応してくれない事業所もあるので、確認しておく必要があるでしょう。

訪問介護の利用は高齢者の自立と家族の負担軽減につながる

訪問介護のサービスでは、プロのヘルパーが訪問してくれ、家事や身体介助をしてくれます。
それによって、介護が必要な高齢者でも自宅で自立した生活を続けられるようになり、また家族の負担を減らせるかもしれません。

高齢で介護が必要になっても、施設に入らず住み慣れた自宅で暮らしたい人や、家族と共に生活を続けたい人
このような人の希望も、訪問介護を上手く利用すれば実現する可能性があります。

ただし、利用できる人や内容が限られている点には注意が必要です。

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