介護老人保健施設(老健)のサービスとは?メリットなどを紹介!

公開日: 2022年12月05日

更新日: 2022年12月05日

  • 介護・高齢者施設

介護老人保健施設は、別名を老健ともいいます。
似たような名称の施設もあるので、注意が必要ですね。

この施設には、利用の対象者や利用の期間などに制限があります。
また、利用するための手続きや費用についても気になるところです。

介護老人保健施設の特徴やメリットについて、他の施設との違いを知っておきましょう。

介護老人保健施設とは

この施設は、医療と介護の両方を提供しリハビリをするところで、老健とも呼ばれます。
いずれは自宅に戻り、自立した生活ができることを目指すところです。

高齢者施設の場合、亡くなるまで退所せずにずっと世話をしてもらうところもあるでしょう。
しかし、この施設はあくまで自宅復帰を目指すもので、入所期間が定められています。

そのため、施設に入居しているのは3~6か月と短期間の人が多いのです。
リハビリによって回復が進めば、自宅に帰れるように環境調整をするなどの支援も行われます。

この施設は、介護保険を利用した施設の一つです。
介護保険による施設には介護老人福祉施設というものもありますが、こちらは常時介護が必要な人が対象で長期間入所する人が多いといえます。

介護老人保健施設の入所

入所条件

入所できるのは、基本的に65歳以上の高齢者で、要介護の認定を受けた人です。
また、その中でも、特に入院治療の対象ではないがリハビリが必要な人が対象となります。

例えば、何らかの疾病やケガで入院した後、すぐに自宅に戻るのは難しいという人などに向いているでしょう。
介護とリハビリを受けながら、自宅に戻ることを目標とする人が利用できるのです。

なお、64歳以下でも40歳以上の人なら入所できる場合があります。
脳血管障害やリウマチなど、特定の疾病で要介護認定を受けている人は必要があれば、この施設を利用できるのです。

入所期間

この施設に入居できる期間は、原則として3ヶ月と定められています。
自宅に戻ることが目標とされるため、このような短い期間が設定されているのです。

ただし、3ヶ月たっても、まだ体調が改善せず自宅で生活するのは難しいという場合もあるでしょう。
この時は、そのまま続けて施設にいられることもあります。

施設によって異なりますが、3ヶ月に1回ほど判定が行われ、必要と判断されれば利用し続ける事が可能です。
平成25年の厚生労働省の調査によると、平均在院日数は311日となっています。

入所の流れ

この施設に入所するためには、まず要介護の認定を受ける必要があります。
まだ認定を受けていないのであれば、本人の住民票がある自治体で相談をし認定調査を受けましょう。

調査の結果は自治体への申請後、約1ヶ月で出ます。
要介護という認定をもらったのち、施設に入所の申し込みを行いましょう。

申し込みをするのは、利用者本人または家族です。
その後、本人や家族との面談と書類提出が必要になります。

要介護度や介護の状況、医療ケアの必要性などの確認をし、判定の結果、必要が認められれば入所契約をすることになるのです。
ここまでの手続きには時間もかかり書類の用意などもあるので、早めに準備を始める必要があります。

入院中であれば病院のケースワーカーに、そうでなければ担当のケアマネジャーに相談して進めるとよいでしょう。

介護老人保健施設の施設基準

居室には、多床室・従来型の個室・ユニット型の個室などがあります。
多床室というのは、2~4人のベッドが並んでいる部屋です。

ユニット型というのは10人分ほどの個室で一つのユニットを形成し、リビングなどの施設を共用するタイプになります。
ただし、この施設の場合、個室やユニット型を採用している施設は少なく、多くが多床室です。

つまり、他の利用者との共同生活になると考えておくとよいでしょう。
施設内には、利用者が生活するために必要なキッチン・浴室・トイレなどの設置が法律で義務付けられています。

また、個室の場合10.65㎡、多床室の場合1人当たり8㎡以上が必要です。
その他、リハビリや医療の提供があるので、機能訓練室やリハビリ機器、診察室が設置されていることも大きな特徴といえます。

介護老人保健施設のサービス

医療・看護

この施設と他の高齢者施設との違いは、医療的なケアが充実しているということ。
医師や看護師が配置されており、痰の吸引、胃ろうや酸素吸入が必要な人などにも対応できるのです。

医師の配置は100人の利用者につき1人以上という規定があります。
また、薬剤師もいるので、通院しなくても薬の処方や管理を受けられるのです。

体調に問題がある人が、安心して生活しながら機能回復を待つための体制が整っているといえるでしょう。

リハビリ

ここでは、自宅に戻るための機能回復を目指し、個別にメニューが組まれます。
理学療法士や作業療法士などが配置されており、その人に必要な訓練を行うのです。

例えば、日常生活で必要な動作の回復のため、起き上がりや立ち上がり、歩行などの訓練をします。
認知症の人に向けたリハビリを行っている所もありますよ。

リハビリの回数は、1週間に2回以上という規定があります。
そのうち1回は、集団でのリハビリでも構わないとされていますが、その他は個別のリハビリとなるのです。

1回のリハビリは、概ね20分から30分程度となります。
その他、施設内でのレクリエーションなども機能回復の一助となるでしょう。

食事の管理

この施設では、利用者それぞれの状況に応じた食事が用意されます。
体調や身体機能の状況を見極めて、その人に合わせたものを作ってくれるのです。

例えば、糖尿病の人など食事制限が必要な場合には、栄養士がバランスを考えてメニューを工夫してくれます。
また食べ物を噛む、飲み込むという機能が弱っている人には、その段階に応じて食べ物の柔らかさや形を替えてくれるのです。

身体機能の回復には、食事が重要な役割を持ちます。
口腔機能や病気によるトラブルを回避しつつ、必要な栄養を取るために、プロが工夫して食事を用意してくれるのです。

生活支援・介護サービス

ここでは、必要に応じて生活援助や身体介護のサービスも受けられます。
例えば、服やシーツの洗濯、居室の掃除などもその一つです。

また、食事・入浴やトイレの介助も、その人の状況に合わせて対応してくれます。
1人での移動が難しい人なら、車いすに乗せて浴室に連れていき、身体を洗ってくれるなどの援助です。

介護老人保健施設の費用

入所する際には、入居一時金のような初期費用は必要ありません。
様々な費用を合計して、月ごとに利用料が請求されます。

その内訳は、介護サービス費・居住費・食費・生活費などです。
介護サービス費は介護度や居室のタイプによって変わり、家賃に当たる居住費も多床室か個室かで変わります。

生活費とは、日用品の費用や洗濯代などです。
これに加えて、スタッフの配置が手厚い施設では介護サービス加算という追加費用を請求される場合もあります。

施設によって、微妙に費用が異なることに注意が必要です。
月額費用の目安は、合計で9〜20万円程度と考えておくとよいでしょう。

なお、介護サービス費・食費・居住費などは医療費控除の対象となります。
また、所得に応じて段階的に利用料が変わるので、低所得の人は負担が軽くなりますよ。

介護老人保健施設のメリット

入所が比較的しやすい

この施設の一つのメリットは、比較的入所しやすいということです。
原則として入所期間が3〜6ヶ月間という決まりがあるので、ベッドの空きが出やすいといえます。

この施設と同様に介護保険で運営される介護老人福祉施設などは、長期間待たなくては入れない場合も。
公的な施設は費用負担が少なくて済むので、人気があるのです。

しかし、介護老人保健施設の場合は待機期間が短く、申し込んだ後、比較的すぐに入所できるでしょう。

医療のケアが手厚い

この施設では、医師や看護師、介護スタッフが多く勤務しています。
他の施設と比較して、これらの職員を手厚く配置するように、法律で定められているからです。

そのため、医療ケアや健康管理については、十分な体制が整っています。
胃ろうや痰の吸引などの医療処置や薬の管理などは、対応できない施設もありますが、ここでは断られることがありません。

また、夜間もこのような医療処置について対応する体制が整っています。
昼も夜も処置を受けながら、安心して生活することができるでしょう。

リハビリが充実している

この施設では、その人に合わせたリハビリがしっかりと受けられます。
理学療法士などの専門家が配置されており、その人に合わせたメニューを作ってくれるのです。

自宅に帰るためには、病気療養やケガなどで弱ってしまった身体を立て直す必要があります。
可能な限り自分で出来ることを増やし、支援を受けつつも自立して生活できるように訓練が行われるのです。

この施設には、そのために必要な職員と共に、リハビリの機械やプログラムが十分に備えられています。

介護老人保健施設は自宅で自立して生活することが目標

この施設は、介護だけでなく医療が必要な高齢者が入所してリハビリを受ける施設。
自宅に帰ることを目指すところなので、原則として短期間の入所となります。

介護保険に基づくサービスなので、比較的費用負担が軽いのが特徴。
医療スタッフが手厚く配置されており、介護や医療を受けつつリハビリで機能回復を図ります。

病気やケガの回復途中にある人が、自立した生活に戻れるようにサポートしてくれる場所と言えるでしょう。

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