実は危険？安い老人ホームを探すうえで気を付けることとは

公開日: 2022年05月31日

更新日: 2022年06月01日

介護・高齢者施設

老人ホームには、サービス内容や入居する対象者によってさまざまな種類があります。そういった中で、費用を安く抑えることができる老人ホームを探したい方は多いかと思われます。
実際にインターネットで検索をすると10万円以下の老人ホームなど、安い老人ホームが検索結果として出てくることがあるでしょう。

しかし、老人ホームを安さだけで選ぶのは危険かもしれません。
なぜなら、費用が抑えられていることでサービス内容が不十分であることが考えられるからです。また、他のオプションなどを含めると実際は安くないにも関わらず、安く見せている場合もあるかもしれません。

ここでは安い老人ホームを探すうえで気を付けるポイントと、老人ホームを選ぶコツについてご説明いたします。

安い老人ホームで気を付けるポイントとは

その１.建物の設備

古くからある老人ホームの建物は、寮として使われていたところなどが改装されてできていることがあります。これにより設備投資を抑えることができるため、お客様に安く老人ホームを提供することができます。

しかし、設備投資を抑えるということは、設備自体が古いままということ。そのため、採光が考えられておらずホーム内が暗いなど、施設の設備によっては精神的にストレスを感じてしまうことがあるかもしれません。

その２.立地

老人ホームを安く提供できている理由として、ホームが駅から離れていることが考えられます。
入居された後でも、入居者の方とご家族が会う時間は大切です。ご家族が会いに行きやすいように、交通の便を確認しておくと良いでしょう。

その３.居室の数

有料老人ホームの平均居室数は、60～70室です。しかし、中には100室以上の居室がある大規模な老人ホームも存在します。
これは、居室の数を多くすることによりお客様一人あたりの単価を低く抑えられることで、安く老人ホームを提供している例です。

こういった有料老人ホームは、ご家族が会いに行きやすいような交通の便の良さや、建物のきれいさが特徴だといえるでしょう。

しかし、注意するべきは、居室の数＝入居者が多いことでスタッフの不足と入居者一人ひとりの状況把握が不十分となることです。スタッフの質の低下だけでなく、それぞれの入居者に行き届いたサービスを行うことが難しくなることが考えられるでしょう。

入居者だけでなくご家族も安心できるよう、認知症などのご病気を抱えており、きちんとしたケアが必要な方は避けた方が良いかもしれません。

その４.実際にかかる費用の確認

老人ホームに入居するうえで、インターネット上で表記されている費用の他に、追加でかかる費用があることを知っておきましょう。

「サービス付き高齢者向け住宅」では、食費がオプションとして追加されることが非常に多くなっています。その他にも服薬管理などのお手伝いや、介護保険負担分、医療費その他雑費など、プラス費用として約7万円～15万円かかることが考えられるでしょう。

「介護付き有料老人ホーム」では、表記の月額費用に食費や家賃管理費共益費も含まれていることがほとんどです。また、サービス付き高齢者向け住宅では追加オプションとなる日々のお手伝いは介護保険の負担分費用を支払うことでお願いできる場合が多いですが、自己負担分や介護度によって変わるため、表記されている費用には含まれていません。
そのため、介護保険の負担分と医療費やその他雑費などを合わせて、約5万～13万円をプラス費用として想定しておきましょう。