おひとりさまシニアに適した「住みやすい街」とは?特徴や探し方など

おひとりさまシニアにとって、住みやすい街とはどんなところでしょうか。
その特徴や探し方のポイントを紹介します。

年齢を重ねると様々な問題が起こってくるもの。
しかも一人暮らしという場合には、慎重に住む場所を決める必要がありますね。

どのような場所が、おひとりさまシニアに向いているのか、どんな点に気を付けて探したらよいのかを解説します。

シニア世代の人口移動の傾向

総務省統計局では、令和2年に「統計からみた我が国の高齢者」という統計トピックスを発表しました。
その中で、特に高齢者(65歳以上)の人口がどのように移動しているかのデータをまとめています。

転出によって高齢者の人口が減った数(転出超過数)を都道府県別にみると、突出して一番多いのが東京、次いで大阪とのことです。
逆に、転入で増えた人口が多いのは埼玉、次いで千葉・神奈川の順となっています。

つまり、高齢者の場合、都心部から転出する人が多く、郊外都市で転入が多いことが伺えるのです。
一概にはいえませんが、老後は、何かと騒々しい都心部よりも、そこから少し離れた静かな郊外のほうが住みやすいという人が多いとも考えられるでしょう。

なお男性の場合、都道府県をまたいで移動した人の割合は65歳から69歳が最も多く、女性の場合は85歳以上での移動が多くなっています。

おひとりさまシニアが住みやすい街を探すうえでのポイント

日経グローカルによる「シニアにやさしい街」の条件

地方創生や地域運営の専門誌「日経グローカル」では、2014年、全国の市や区を対象に「介護・高齢化対応調査」を行い、シニアにやさしい街のランキングを発表しました。
その際、シニアにやさしいと評価する項目として以下のような点を挙げています。

①医療・介護
満足のいく医療・介護・福祉などのサービスがあること。
例えば、高齢者1000人あたりの特別養護老人ホームの定員数・健康診査(特定健診)受診者数・介護支援専門員(ケアマネジャー)の人数などが評価項目となっています。
これらの数が多い方がシニアにやさしく住みやすい街、ということですね。

②生活支援・予防
在宅の要介護・要支援世帯向けのサービスや助成、「買い物弱者」対策があるかどうかということです。

③社会参加
生涯学習講座などの学習活動やボランティア活動に参加している高齢者の割合など。

④認知症対策
認知症地域支援推進員(認知症コーディネーター)が配置されているかどうか・認知症の人とその家族を支える「認知症カフェ」があるかどうか。

たしかに、このような点を見るとシニアが住みやすい街かどうかが分かってくるでしょう。
住み替えを検討する際には、自治体による高齢者に向けた支援がどのように行われているか確認する必要がありますね。

その他の条件

治安の良さ

おひとりさまのシニアが住む街を検討する際、留意すべき点としては、治安の良さということも挙げられます。
特に高齢者の一人暮らしの場合、様々な犯罪に巻き込まれる危険を減らすことが、安心して生活する上で欠かせないポイントとなります。

都心部では、人通りが少ない寂れた地域は空き巣やひったくりなどが起こりやすく、ある程度のにぎやかさがあった方が安心ですね。
住まいの周辺が明るくて人目に付きやすいかどうか、確認しましょう。

街の通りやマンションの共用部などにゴミが落ちていたり、落書きが目立ったりする場所も要注意です。
マナーが守れていない場所は、犯罪を誘発するともいわれています。

加えて「ちかんやひったくりに注意」という看板が立っているような場所も、注意が必要ですね。
都道府県の警察のホームページを見ると、市区町村ごとの犯罪発生率についてデータが載っているので、それを参考にするのも一つの方法です。

不動産の価格と生活にかかるコスト

住まいを探す際は、経済的な面も考慮に入れる必要があります。
引っ越した後、家賃などが高すぎて生活を圧迫するようでは困るからです。

賃貸住宅の場合は、家賃だけでなく敷金礼金についても確認しましょう。
同じような間取りでも、住む場所によって大きく金額が異なってくるはずです。

加えて、その街の物価も考慮する必要があります。
高級住宅街などでは、スーパーで売られている食材が高いものばかり、なんていうことも。

シニア向けのマンションなどを購入する場合は、マンション購入費用だけでなく、固定資産税や月々の管理費・修繕積立金にも注意しなければなりません。
一般に、都心部にあり駅に近い物件は、マンション本体の価格も維持費も高額になることが多いようです。

引っ越した後で後悔しないように、お金のことはきっちりと確認しておきましょう。

気候や地形

住む街を決める際に留意する点としては、気候と地形もあげられます。
忘れられがちな点ですが、高齢になってからの生活に大きく関わってくるポイントです。

それまで暮らしてきた地域と、あまりにも気候が違うと体調を崩しやすくなります。
暑すぎたり寒すぎたりしないか、日照はどのくらいあるかなど調べておきましょう。

また、雪の多い街では、雪かきに苦労するため高齢者には住みにくくなります。
転倒の危険も増すので、注意が必要でしょう。

近年増えてきた風水害の被害に遭いにくい場所を選ぶことも、シニア世代には必要です。
ハザードマップを確認して、台風の時に避難が必要でない場所を選ぶとよいでしょう。

また、生活範囲内に坂道がどの程度あるかという点も大切です。
高齢になっても、無理なく歩いて移動できる地形かどうか確認しましょう。

おひとりさまシニアが住み替えする際の注意点

その地域にくわしい人から情報を集める

住む街を決めるために情報を集めるとしたら、その地域をよく知っている人に話を聞くとよいでしょう。
その地域の雰囲気や良い点・悪い点など、生の情報を得られる可能性が高いからです。

できればそこに今現在住んでいる人、長い間住んだことのある人に話を聞いてみましょう。
特に治安や四季を通じての気候などについては、住民の情報が役に立つはずです。

よそ者を受け入れる雰囲気があるかどうか、住むとしたらどのあたりがお勧めなのか、などといった点も、その土地に直接ゆかりのある人に聞いた方がわかりやすいかもしれません。

資金計画に無理がないか考える

住み替えをする際に大切なのは、資金計画に無理がないかということ。
老後を安心して暮らすために住み替えをしたのに、資金が足りなくなってしまっては元も子もありません。

事前に自分の資産や年金受給予定額を確認し、引っ越しをした後も十分にゆとりをもって暮らせるか計算しておきましょう。
特におひとりさまの場合は、急な病気などに備えたゆとりある資金計画が必要です。

なお、地方に移住する場合は、自治体によっては移住支援制度が設けられていることがあります。
自分の住みたい街にこのような制度があるのか、調べておきましょう。

医療施設や介護施設が近くにあるか確認する

特に確認しておきたいのは、近隣に医療施設や介護施設があるかどうかという点です。
シニア世代はだんだんと心身に不調が出てくるのが当然なので、このような施設の有無は重要と言えます。

過疎地などでは、医療機関まで車がないと行けないようなところもありますね。
自宅で介護サービスを受けたり、デイケアに通ったりしたいと思っても、そのような施設が近くにないと困ってしまうでしょう。

今は元気だから関係ないと思っても、老後には大切なことなので調べておきたいものです。

シニア向けコミュニティ・社会参加の機会があるか調べる

住み替えを検討する際には、その地域のコミュニティや社会参加の場についても調べておきたいもの。
おひとりさまのセカンドライフでは、何らかの形で社会とつながりを持っておくと安心だからです。

その地域のホームページ等で、サークル活動や地域活動がどのように行われているかチェックしてみましょう。
また、できればシニア世代が働き続けられる環境が整っている街が望ましいといえます。

おひとりさまは、仕事をリタイアしてしまうと一人で家にいることになりますから、孤独感と闘わなくてはいけないかもしれません。
それを避けたいという方は、住み替え先のコミュニティについても調べておくとよいでしょう。

おひとりさまシニアが住みやすい街を見つけるには十分なリサーチを

おひとりさまが住み替えを検討する時に大切なのは、高齢になっても一人で暮らせる十分な条件がそろっているかということ。
将来的には病気になったり介護を受けたりするかもしれない、ということも考えた上で検討する必要があります。

高齢者が一人でも無理なく生活できる街、危険が少なく安心して生活できる街を探しましょう。
このような住みやすい街を見つけるには、事前に十分なリサーチが必要といえます。

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