老後の不安を解消!おひとりさまのネットワークの築き方とは

老後に一人暮らしをしている人を、おひとりさまと呼ぶことがあります。
一人で暮らす高齢者は年々増え続けているのが現状です。

おひとりさまの老後にはどうしても不安や孤独感がつきまとうもの。
それを解消するためには、人との繋がりが必要といえるでしょう。

ここでは、おひとりさまがどのようにネットワークを築いていったらよいのか、具体的な方法を考えていきます。

近年よく耳にする“おひとりさま”とは?

“おひとりさま”とは、高齢の一人暮らしの人を指す言葉です。
ひとりきりで老後の生活を送る人のことですが、独居老人と呼ぶよりも優雅なイメージがありますね。

おひとりさまとは本来、レストランなどに一人で入店しサービスを受ける人のことでした。
最近ではそれが転じて、高齢の一人暮らしの人を指すことも増えてきています。

この言葉には、余生をひとりで楽しむ人という意味合いも込められているのかもしれません。
その一方で、一人暮らしは寂しく辛いというイメージもあります。

おひとりさまの中には、自ら一人の生活を選んだ人もいるでしょう。
しかし、配偶者と別れたり、先立たれたりして、やむを得ず一人になってしまう人も多くいます。

また、子供と疎遠になったり、子供に迷惑をかけたくないと考えて一人暮らしを選ぶ場合もあります。
このように「身寄りがない」または「同居する人がいない」高齢者が、おひとりさまなのです。

おひとりさまの老後の現状

令和2年の内閣府高齢社会白書によると、日本では社会の高齢化が進んでおり大きな問題となっていることがわかります。
平成27年の時点で、日本の全世帯のうち約半分にあたる48.9%に65歳以上の人がおり、この割合は年々増加しているのです。

その中でも、65歳以上で一人暮らしの人は、男性で約192万人、女性だと約400万人にのぼります。
この年代のうち、男性だと13.3%、女性だと21.1%が一人暮らしであり、その割合も年々増えています。

おひとりさまの生活は気兼ねすることがなく自由で気楽、という人もいるかもしれませんが、その反面寂しい部分もあるでしょう。
また、高齢になって一人暮らしをしていると、いろいろと不安なことが出てくるかもしれません。

孤独感と共に、「急に病気になったらどうしよう」「体が思うように動かなくて生活が不便」といった不安は、おひとりさまにはつきものです。
そんな寂しさや不安を減らし、楽しく老後を過ごすためには、人との繋がりである「ネットワーク」が重要なのではないでしょうか

今すぐ築ける!おひとりさまのネットワーク

気の合う親族や友人との関係を深める

一番簡単なネットワークの築き方としては、親族や友人との関係を深めることが挙げられます。
これまで以上に意識して連絡を取るようにし、一緒に過ごす時間を作ることで、互いの結びつきを深めることができます。

以前からお互いのことをよく知っている者同士なので、気兼ねをすることも少なく、繋がりを保ちやすいといえますね。
例えば、兄弟姉妹やその子供たちと連絡を取り合ったり、季節ごとの行事で顔を合わせたりする機会を積極的に持ちましょう。

また、学校時代の友達なども、同世代ならではの共通の話題があるので、同窓会や旅行会を開いたりするのもよいかもしれません。
ご近所で友達がいるようなら一緒にご飯を食べる、困ることがあれば声を掛け合うといったことが、互いを支えあうことにつながります。

趣味や特技を通じたシニアサークル

シニアが仲間を探し、ネットワークを作るもう一つの方法は「サークルに入る」こと。
自分の趣味や特技に合ったサークルを探すとよいでしょう。

シニアのサークル選びのポイント

①運動系
身体を動かすことが好きな人は、運動系のサークルがおすすめです。
例えば、シニアが集まって行う野球のサークル、ソフトテニス、卓球等のサークルがあり、このようなスポーツの経験がある人には向いています。

また、これまで特に運動はしていなかったけれど、身体を動かしたいという人には、初心者でも楽しめるゲートボールやグラウンドゴルフ等がおすすめです。
その他、ハイキング・ウォーキング・ヨガ・健康体操のサークル等もありますが、自分の好きなジャンルかどうか、また自分の体力にあっているかどうかを考えて選びましょう。

②文化系
文化系のサークルにも様々なものがあります。
例えば、本が好きな人なら読書会のサークル、歴史好きが集まって勉強や史跡めぐりをするサークル、俳句や短歌のサークルなども。

音楽が好きな人なら、コーラスや合奏を楽しむサークル。
美術が好きな人なら、美術館巡りのサークルや絵手紙のサークルなども見かけます。

自分が好きなジャンルのものを選ぶことが最も大切な点です。
ただし、講師を呼ぶために費用がかかる場合もあり、経済的な点も考慮して選ぶ必要があるでしょう

シニアがサークルに入るメリット

シニア世代がサークルに入るメリットは、人と関わる機会が増え、心身の衰えを防ぐ手段となることです。
特におひとりさまにとっては、時々人と会って会話を交わすことは心の健康を保つために役立つでしょう。

サークルの中では孤独感が和らぎ、仲間同士支えあう関係ができます。
また、他人と会わなくてはいけないと思うと、身なりにも気を遣うようになり生活に張りが出てくるものです。

外出の機会が増えると、身体を自然と動かすことにもつながり、生活のリズムも整えやすくなるでしょう。

SNSなどのソーシャルメディア

おひとりさまがネットワークを作るためには、インターネットを利用する方法もあります。
ソーシャルメディアの中には、シニア向けに特化したものもあるのです。

シニア向きのSNSはどんなもの?

一般にSNSというとTwitterやInstagramのような双方向でリアルタイムにやりとりするものが思い浮かびますが、シニア向けの場合、掲示板やブログ、日記などの形でゆっくりと交流するものもあります。
例えば、特定の趣味に特化したブログや、シニアがサークルや飲み会の仲間を探すための掲示板などがありますよ。

その他、住んでいる地域の中で仲間を募るものなど、様々な形のSNSが存在します。
このようなシニア向けSNSの中で自分に合ったものを見つけ、気の合う仲間を探すのも、おひとりさまのネットワーク作りに役立つでしょう。

シニアがSNSを使うメリット

SNS上で仲間探しをすることには大きなメリットがあります。
それは、自分の好みや性格に合った仲間を広く全世界から探せること。

ご近所で仲間を探そうと思っても、近くには自分の趣味に合うサークルがないこともあります。
近所だからと言って、気が合わない人と付き合うのはイヤ、という場合もあるでしょう。

その点、ネット上では広い範囲で趣味のサークルや仲間を探せます。
やり取りをしているうちにその人の人柄がだんだんとわかってくるので、「この人ならお付き合いしても大丈夫」と感じてから会いに行くことも可能です。

シニアがSNSを使う際の注意点

SNSを使うにあたっては、シニアに限らず注意すべき点があります。
例えば、文字だけでのコミュニケーションなので、ちょっとした言い回しで相手の気分を害してしまったりすることも。

人を傷つけるような書き込みやプライバシーの侵害には注意が必要でしょう。
また、ネット上の人間関係を利用して、物を売りつけたり詐欺を行ったりする人もいないとは限りません。

自分自身で気を付けることはもちろんですが、管理人がしっかりしているSNSを利用するなど工夫も必要です。

住まいの見直し

おひとりさまのシニアが安心して暮らす一つの方法は、住まいの見直しです。
シニア向けの住居に引越すことで、同じ立場の仲間と共に暮らし、ネットワークを作れます。

仕事付き高齢者向け住宅

最近注目を浴びているのが仕事付き高齢者向け住宅です。
これは、要支援・要介護の高齢者が生活する施設ですが、軽い農作業などの仕事ができるのが特徴。

例えば、施設の中にあるビニールハウスで野菜を育て、収穫することができるようになっています。
皆で協力して栽培した野菜は施設内で料理したり、外部に販売したりすることも。

介護施設や老人ホームというと、高齢者が一方的にお世話をされるイメージがありますが、工夫をすれば多少身体が不自由でもできる仕事はあります。
身体を動かすことで健康にも役立ち、少額ですが報酬ももらえるのが嬉しいところ。

何より、人と協力して作業することで、自分が役にたっているという実感が得られ、心の張りにつながります。
このような試みはまだ始まったばかりですが、おひとりさまのシニアにとって今後注目の住まいの形といえるでしょう。

サービス付き高齢者向け住宅

まだまだ元気だけれど、高齢者だけで生活するのは少し不安。
そんなおひとりさまに向いているのがサービス付き高齢者向け住宅です。

賃貸の集合住宅の一種ですが、バリアフリーで見守りサービスがついており、60歳以上又は要支援・要介護の人しか入居できません。
ただし、ここで受けられる支援は基本的に安否確認や生活相談などに限り、介護サービスはありません。

介護を受ける必要がある人は、外部の介護サービスを使います。
入居時には敷金だけが必要で、比較的経済的な負担が軽い住宅です。

このような住宅に入居して、スタッフに見守ってもらいつつ、同じ住宅の中でネットワークを築くのもよいでしょう。

ケア施設や有料老人ホーム

高齢者向けのケア施設では介護が行われており、一定の利用料金を支払ってサービスを受けます。
特別養護老人ホームや介護老人保健施設、ケアハウスなどがあり、サ高住との違いは食事の提供や介護等の面でより手厚いケアが行われている点です。

このようなケア施設は比較的費用負担が軽いのですが、有料老人ホームの場合は初期費用や利用料が高くなります。
しかし、その分レクリエーションなどが充実しているので、おひとりさまのネットワーク作りには向いているかもしれません。

ただし有料老人ホームには、介護付き・住宅型・健康型の三種類があります。
介護付きの場合は、施設内で介護が受けられますが、住宅型はサ高住と同じく介護が必要になれば外部のサービスと契約しなくてはなりません。

健康型の場合は、介護が必要になったら退去する決まりがあります。
施設それぞれの特徴と費用負担を考えて選ぶようにしましょう

ネットワークづくりこそがおひとりさまの不安解消に役立つ

“おひとりさま”という言葉には、誇り高く一人で生きるという印象があります。
その生活には自由で魅力的な部分もありますが、年を取ると心身の不調も起こり、困ることがないとはいえません。

おひとりさまは上手にネットワークを作ることで、自分自身も安定し、周囲の人々と支え合えるようになります。
少々勇気が必要な場合もあるかもしれませんが、自分に向いたやり方で外の社会との繋がりを作っていきましょう

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