散骨の種類別費用・価格・相場を解説!手続きや流れも

散骨というのは、お骨をお墓に入れず自然に還すという埋葬の方法。
一般的に、お墓がいらない分、費用を抑えられると考えられています。

しかし、その方法によっては意外と大きな出費となることもあります。
最近では、高額なものも含めて様々な散骨のプランが出てきているのです。

どのようなタイプの散骨があり、それぞれどのくらいの費用がかかるのか解説します。

散骨とは

散骨とは、亡くなった人のお骨を細かくして、海や山などに撒くことです。
最近は、お墓への埋葬をやめて、散骨を選ぶ人も増えてきました。

遺体や遺骨を自然に還すことは、昔から行われてきた葬送の一つの形。
しかし、近年は火葬したお骨をお墓に入れることがほとんどでした。

散骨は昔ながらの「自然に還る」方法です。
自然が好きな人にとっては、海や山と一体化する散骨は理想的かもしれません。

同時に墓の維持の大変さから、散骨を選ぶ人もいます。
墓を継承する人がいない、経済的に墓の購入・維持が難しい等の理由で、散骨を選ぶ場合もあるのです。

株式会社SPICE SERVE
クルーズ事業部 シーセレモニー課 課長

島田快 さんのコメント

実際に海洋散骨を希望されるお客様の中にはお墓をお持ちの方も多く、故人様の意志通りに海へ還してあげたいといった方が大勢いらっしゃいます。

散骨の種類と費用

散骨には大きく分けて3種類があります。
お骨を撒く場所によって、海洋散骨、樹木葬、宇宙葬と分けられるのです。

海洋散骨とは、文字通り海に散骨するものを指します。
船を出して、漁業や観光に迷惑のかからない場所まで移動し、お骨を撒くのです。

樹木葬とは、木の根元に散骨するものです。
一般的には、霊園に設けられた樹木葬専用のスペース等を利用します。

宇宙葬とは、遺骨をロケットやバルーンに乗せて宇宙空間に放出する方法です。
海洋散骨や樹木葬とは異なり、遺骨の一部分だけを散骨する形になります。

海洋散骨や樹木葬はやろうと思えば自分でもでき、その場合ほとんど費用がかかりません。
しかし、適切に行うのが難しく業者に頼む方が安全です。

海洋散骨・樹木葬を業者に頼むと一番安いプランで2万円からです。
様々なオプションや参列する人数によって40万以上かかる場合もありますが、普通のお墓に納めるよりも経済的なのは確かです。

一方宇宙葬は約30万円からですが、こちらも様々なオプションがあり高いものでは270万円というプランもあります。

散骨費用(海洋散骨)

委託プラン

海での散骨は、通常遺族が船に乗って自らお骨を撒くのですが、これを業者に委託することもできます。
委託での散骨は代行散骨、おまかせ散骨と呼ばれる場合も。

故人の要望でどうしても散骨をしたいけれど、高齢や船酔いなど健康上の問題で船に乗れない場合には委託プランが良いでしょう。
故人が望んでいる海が遠すぎる、という時にも委託すれば散骨できます。

また、委託の場合、遺族が船に乗せてもらう形よりも安価で済む場合がほとんどです。
通常、お骨を細かくする「粉骨」と散骨がセットになっていて、約2万円~5万円までで散骨ができます。

料金の違いは、業者にもよりますが、散骨を行う場所がどこの海か、という点でも異なってきます。
散骨証明書を出してくれたり、写真を撮ってくれる業者もありますよ。

合同プラン

合同プランというのは、何家族か一緒に船に乗り、散骨を行うものです。
一家族につき、2人までの参加となるプランが多いのですが、もう少し多い人数を受け入れる業者もあります。

あらかじめ決められた日時に指定の港に集合、沖に出て、順次一家族ずつ散骨をしていきます。
一家族だけが一つの船に乗る個別プランよりも格安なことがほとんどです。

費用は約10万円~15万円となっており、指定の人数以上が参加する場合は追加料金が発生します。
家族や親族の人数が多いようなら、家族だけのプランの方が割安になることもあるので十分に比較しましょう。

また、このプランも、どのあたりの海で行うかによって費用が異なります。
遠方の親族も呼びたいという場合は、港までの交通費や宿泊費等も計算に入れる必要がありますね。

天候が悪かったり、最小催行人数によっては予定の日時に出港できないこともある点にも注意しましょう。

個別プラン

他の家族を交えず、一つの船に一家族だけが乗って散骨するプランです。
友人なども含め、親しい人だけでゆったりと散骨ができます。

他の家族がいない分、周囲に気を遣う必要がないというメリットがあります。
時間を気にせず、丁寧なお別れをしたいという家族にも向いているでしょう。

日にちや出港の時間なども相談して決められるので、比較的融通の利く点がメリットです。
オプションで船の中で会食ができるなど、少しぜいたくな気分が味わえます。

ただし、委託プランや合同プランと比較すると高額になるのが普通です。
船の大きさや散骨をするエリアなどにもよりますが、基本料金が約10万から40万となっています。

チャーターする船の大きさによって、乗れる人数が変わるので、参加者を確定してから業者や船を決めましょう。
中には、粉骨がセットになっていない、土日を指定すると高くなるといったケースもあります。

オプションによっては、かなりの高額になることもあるので、内容と総額をしっかり確認して複数の業者を比較するとよいかもしれません。

散骨費用(樹木葬)

山に散骨

故人が「山が好き」「山登りが趣味だった」等の理由で山に散骨を希望する場合。
国立公園などの山に登って散骨をしてくれる業者があります。

業者だけが登って散骨する場合、粉骨を含めて約10万から25万円
遺族も一緒に登るなら、別途案内費用が必要です。

登る山が険しい場合や登る季節など、条件によって料金が異なります。
また、この山にしてほしいと望んでも、適当な場所がないと断られるケースもあるのです。

特にその山が他人の私有地の場合は、勝手に散骨することはできません。
自分の山でも、水源や観光地が近い場合等は避ける必要があります。

山岳散骨を望むなら、専門の業者に相談して他人に迷惑のかからない場所を選ぶようにしましょう。

私有地に散骨

私有地への散骨が許されるのは、例えば霊園や寺院が所有している専用のスペースです。
霊園の一角や里山に樹木葬専用の場所が設けられているのです。

樹木葬には、個別に散骨できるスペースがあるタイプと、一つのシンボルツリーのもとに合葬するタイプがあります。
合葬するタイプの場合、永代使用料を含めて約10万円~50万です。

個別タイプの場合は、やはり永代使用料を含めて一名につき約40万円~です。
このタイプの場合、夫婦合葬墓、家族墓を選べる場合もあります。

いずれのタイプも地域によって大きく金額が変わります。
しかし、同じ場所にある一般的な墓地よりも安いことが多いのです。

なお、樹木葬と銘打っているものの中には、散骨ではなく骨壺を納めるタイプのものも多く存在します。
この場合は、散骨の「自然に還る」イメージとは少々異なる形になりますし、永代使用料も高めになります。

散骨費用(宇宙葬)

ロケット葬

遺骨を入れた小さなカプセルを、ロケットで宇宙空間に打ち上げるタイプのものです。
そのまま宇宙空間を漂うプランや、人工衛星のようにしばらく地球を周回したのち燃え尽きるプランもあります。

月を目指すプランや宇宙空間をどこまでも進み続けるプランも提案されていますが、打ち上げは未定です(2021.3月現在)。
カプセルに入れる遺骨の量やプランによって料金が異なり、一グラムで28.5万円~となります。

打ち上げはアメリカで行っていますが、日本で手続きを代行する業者があり、募集を行っています。
当日はネット配信の動画で打ち上げを見守ることができ、後日動画のDVDも送られてきます。

もちろん現地に見に行くこともできますが、その場合別途旅行代金が必要です。
また、ロケット葬に使う遺灰はほんの一部なので、残りの遺骨を埋葬する費用がかかる点に注意が必要でしょう。

バルーン葬

バルーン葬は、大きなバルーンに遺灰を入れて宇宙空間に届けるものです。
ヘリウムガスを入れたバルーンは、成層圏(高度40~50km)に到達した段階で自然に破裂し、遺灰を放出します。

栃木県にある(株)バルーン工房という業者が行っていますが、葬送業者を通じて依頼できます。
料金は一名26.4万円~、その他に粉骨料金2万2000円が必要です(2021.3月現在)。

同時にもう一名行う場合は、バルーンをもう一個用意し追加料金12万円(粉骨料金を除く)となります。
ペットの分も5万5000円で請け負うとのことです。

ある程度の広さがあり、高圧鉄線など邪魔になるものがなければ、自宅近くなど好きな場所でできます。
ただし、自分の好きな場所で行う際は、場所を借りる費用や業者の出張費が別途必要です。

ロケット葬との違いは、遺骨のすべてを打ち上げてもらえる点と、日時を自由に選べる点です。
なお、動画撮影もしてくれますが、オプションで別料金となります。

海外での散骨費用

故人が好きだった海外で散骨したいという場合は、どうでしょうか。
例えば、ハワイの海で散骨できるようアレンジしてくれる業者もあります。

業者に散骨を委託し、ハワイの海に撒いてもらうプランなら粉骨の料金込みで5万5000円からです。
自分では現地まで行けない場合は、このプランを利用しましょう。

自分でハワイに行って散骨するなら、合同散骨で約14万円、一家族だけで行うプランで約22万円からです。
また別途、現地まで行くための旅費や宿泊費も必要となります。

海外での散骨を検討するなら、プランの中に、粉骨・旅行の代金がどこまで含まれているか確認しましょう。
なお、海外での散骨はどこでもできるというわけではなく、ハワイでも業者が選んだ場所で行うことになります。

宗教的な問題や、現地の法律なども確認する必要があるので、信頼できる業者に相談するようにしましょう。

全て自分で散骨を行う時の費用

散骨の全てを自分で行うとしたら、基本的にお金は必要ないと思うかもしれません。
例えば自分の船を持っており、適切な場所で散骨できるなら特別な費用はかからないはずです。

しかし、散骨をする際は必ず粉骨が必要です。
散骨の際、お骨を火葬後そのままの状態で行うと、死体遺棄の罪に問われることがあり、細かくして一見遺骨とわからない大きさにする必要があるのです。

粉骨を素人が行うのは難しいので、できるだけ専門業者にお願いしたいもの。
粉骨の料金は骨壺の大きさによりますが、約8000~2万5000円程になります。

手作業で粉骨する場合と機械での粉骨でも差があり、手作業の方が高額になります。
また、一度お墓に納めたお骨の場合、一度洗骨して乾燥させる必要があり、この作業に2万円以上かかる場合があることも知っておきましょう。

葬儀から散骨までの流れ・手続き

散骨を行うのは、一般的な納骨の時期である四十九日か一周忌を目安にするとよいでしょう。
ただし、はっきりしたしきたりはなく、火葬の直後から準備を始めて遺族の都合の良い日に行うこともできます。

また、一度お墓に遺骨を納めた後、取り出して散骨する人もいます。
この場合、自治体の役所に出向いて、改葬許可証を取っておくことが必要です。

海洋散骨や山岳散骨にすると「お墓参りが出来なくなる」という親族の抵抗があるかもしれません。
後々のトラブルにならないよう、了解を得てから準備を始めましょう。

また、お寺にある墓を処分するのであれば、一度お寺と相談しましょう。
檀家を抜ける手続き等が必要となる場合もあるのです。

次に、いくつかの業者を選んで見積もりを取り、比較してみましょう。
業者に散骨のすべてを委託するのでなければ、日程や参列者の調整も必要です。

お願いする業者が決まったら、まずは遺骨を預けて粉骨をしてもらいましょう。
遺骨を直接持ち込むか、郵送で預けます。

粉骨してもらったものは、水に溶ける袋に小分けしてくれることが多いようです。
粉骨そのものは60分くらいで終わりますが、郵送なら一週間、洗骨が必要なら10日くらいかかることもあります。

海洋散骨の場合は、指定の日時に港に集まり、船に乗って外洋にでます。
散骨できるポイントについたら、粉骨してもらったものを花と共に撒き、2時間ほどで港に帰ってくるのが通例です。

一般的に海洋散骨や山岳散骨の場合、読経はありません。
散骨した後は、皆で黙とうをして終わるのです。

霊園での樹木葬の場合は、読経があり通常の納骨と似た形で行います。

散骨のタイプによって費用が大きく違う

海洋散骨・樹木葬・宇宙葬と様々なタイプの散骨があります。
その中でも、業者にすべてを委託する方法、自分の手で散骨する方法など、色々な方法があるのです。

散骨というとお墓を買うより安い、というイメージもありますが、豪華でお金のかかるやり方もあります。
どんなプランが向いているのか、目的をはっきりさせ、複数の業者をあたって検討しましょう。

株式会社SPICE SERVE
クルーズ事業部 シーセレモニー課 課長

島田快 さんのコメント

散骨を扱う業者を比較するためには、信頼できる業者かどうか見極める必要があります。
海洋散骨に限って言うと、まずは実際乗船された方の口コミやレビューを確認して頂きたいです。そのほかには、船を所有しているか否か、お客様の乗船に関して保険がかかっているのかどうかもポイントです。
保険のかかっていない船(旅客船以外)で散骨を行う業者はそもそもお客様の安全に配慮ができていない為、避けたほうがよいでしょう。

散骨をして欲しくても亡くなった後に頼れる家族がいない方

近年、上記のようなお骨をお墓に入れずに自然に還す「散骨」という埋葬の方法を選択する方が増えてきました。

通常、亡くなった後の葬儀や供養の手続きは故人の子供又は配偶者が行うのが一般的ですが、最近ではお子様がいないご家庭や、ご家族やご親族の方が遠方に住んでいたり、関係性が希薄になっている方が増えています。

そのような方でも自身の望む葬送をして欲しいという方もいらっしゃると思います。
その場合は身元保証をしてくれる会社や団体を頼りましょう。

様々な身元保証の会社や団体がありますが、例えば、「身元保証相談士協会」は自身が希望する供養を叶えてくれたり、自分が亡くなった後の一連の手続きを執りおこなってくれるなど、いわば「家族代行」をしてくれます。

必要があれば、生前に必要な高齢者用施設の入居の手続きと必要品の購入代行・入院の手続きと必要品の購入代行から緊急時の駆け付けもしてくれます。

少しでも老後の生活サポートや亡くなった後の供養や手続きにご不安があれば、無料で専門家に問い合わせができますので、活用してみてもいいでしょう。

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