「死後事務」とは?望み通りの死後事務を実現してもらうためには?
- 死後事務
- 葬儀・供養

人が亡くなった後には、想像以上の数の事務手続きが発生します。
死後に発生する手続きといえば「相続」が思い浮かぶかもしれませんが、最近はお元気なうちから将来のために備えるものとして「死後事務」や「死後事務手続き」という言葉もかなり身近になってきました。
また、「相続」と「死後事務」は性質も目的も全く異なる手続きになりますので、将来に向けた生前対策についてお考え中の方は、それぞれの方針を分けて考える必要がございます。
こちらの記事では、「死後事務」の中に含まれる諸手続きの概要や「相続」との違い、また望み通りの死後事務手続きを叶えてもらうための備えやその理由について紹介します。
目次
死後事務とは
死後事務とは、亡くなった方の生活や権利・義務を終了させるために行う、一連の事務手続きを指します。言うならば、「死後の生活の後始末」にあたる実務です。
「相続」との違い
相続手続きないし遺言の執行は、「ご自身の相続財産」を親族や関わりのある方に引き継ぐための手続きを指します。
一方で死後事務は、この「相続財産以外に関わる事務手続き」全般を指すとお考えいただけたらと思います。
具体的には、下記のような手続きを総称して「死後事務」と呼びます。
死後事務に含まれる諸手続き
1.葬儀・火葬・納骨に関する手続き(死亡直後~初七日)
- ご遺体の引き取り
- 葬儀業者の手配、葬儀に関する打ち合わせ
- 親族や友人等への連絡
- 納骨堂やお墓の手配
- 死体火葬埋葬許可申請
2.行政手続き(死亡直後~)
- 死亡届の提出 ※通常は医師の死亡診断書とあわせて行います(死亡直後)
- 健康保険・年金の資格喪失手続き(死後7日以内)
- 世帯主変更届(死後14日以内)
- 公共料金や各種行政サービスの廃止手続き(速やかに)
3.医療・介護関連の精算
- 入院費や介護施設利用料、未払い医療費の精算(速やかに)
- 入所施設からの退所手続きや部屋の片付け(速やかに)
4.住まい・生活関連の整理
- 賃貸住宅の解約や原状回復、自宅の管理(戸締まり、片付け、売却など)(速やかに)
- 電気・ガス・水道・電話・インターネットなどの契約解約(速やかに)
5.金融関係
- クレジットカードの解約(速やかに)
- 携帯料金・公共料金の最終精算(速やかに)
- 生命保険など各種保険の請求(3年以内)
死後事務は誰が対応する?
ご自身が亡くなった後にこれらの死後事務手続きを誰が対応するのかを考えるとき、当然ながらご自身はご逝去されてしまっていますので、あらかじめ誰かにこれら全ての手続きをお願いしておかなければなりません。
これらの手続きはご家族と同居されている方や、すぐ近くにご親族がお住まいの方がいらっしゃるのであれば対応してもらえるであろうものがほとんどですので、頼れるご親族が近くにいらっしゃる方は、死後事務についてあまり心配しすぎることはないかもしれません。
望む葬儀の方式や死後に連絡してほしい友人・知人等があれば、お元気なうちから話し合い、伝えておくとよいでしょう。
しかし、下記のような方は、ご親族以外の第三者に頼んでおかなければなりません。
- 頼れる家族や親族が1人もいない
- 親族はいるが、県外や外国に住んでいる
- 遠縁の親族がいるが、会ったこともない、あるいは仲が悪い
- 夫婦2人暮らしで子どもはおらず、2人とも身寄りがない。どちらかが先立ったらもう1人は頼れる人がいない
身寄りのない方は、「死後事務委任契約」を通じて専門家や事業者に依頼しましょう
ご家族やご親族を頼れない方は、「死後事務委任契約」を作成し、第三者に死後事務手続きを依頼することがおすすめです。
死後事務委任契約とは、死後の諸手続きや事務等についての代理権を付与し、死後事務を委任するための契約をいいます。
その名の通り契約(=法律行為)であるため、本人に意思能力が必要です。つまり、お元気なうちからご自身の死後事務について検討し、契約を締結する必要があるということです。
死後事務を代理できる人には特別な条件や資格等は不要ですが、行政書士や司法書士といった専門家や、身寄りのない向けのサポートを行っている事業者に依頼することをお進めします、
なぜ「死後事務委任契約」を結ぶ必要があるのか
なぜ死後事務を第三者に依頼するために、あえて専門家や事業者と「契約」を結ぶ必要があるのでしょうか。
さまざまな理由がありますが、最も大きいのは「委任した死後事務をきちんと実行してもらえているかどうか、本人が確かめられない」という点です。
口約束やエンディングノートでは法的拘束力がないため、相手が責任をもって葬儀の手配や部屋の片付けといった死後事務を全うしてもらえるかはわかりません。
そのため、死後事務委任契約書を作成することで、口約束とは異なり明確な義務が発生します。
また、行政書士や司法書士、実績のある終身サポート事業者であれば、依頼された死後事務を業務として全うしてくれるでしょう。お金を不正流用したり、放置したりするようなことがあれば、資格や事業そのものを失うことになるからです。
そのため、こういった専門家や事業者と死後事務委任契約を結ぶことが、きちんと実行してもらえるという保証に繋がるといえます。
このように、ご自分の望むとおりに死後事務が実現されるようにするには、死後事務委任契約書の中で実現してもらいたい内容を専門家や事業者に依頼し、「契約の内容に沿って手続きを進めてもらう義務を発生させる」ことが最も確実で、安心できる方法なのです。
お独り身の方が、何も対策せずに亡くなったらどうなる?
とはいえ、お元気なうちから死後や死後事務について考えるのはなかなか難しいかもしれません。もし、身寄りのない方が何も対策せずに亡くなってしまった場合はどうなるのでしょうか。
病院やご自宅の管理会社に迷惑がかかってしまいます
もし亡くなられた場所が病院であったとしたら、どなたかにご遺体を引き取りに来ていただかなければなりません。
誰もご親族が病院に現れなかった場合、病院はご親族を探すために遠縁のご親族も含めて連絡先を探すほかありませんが、それでも身元を引き取る方が現れない場合には、後述しますが誰にも看取られずにそのまま自治体で火葬されるのが実情です。
またアパートやマンション等のご自宅で亡くなられた場合には、あまり想像したくはないものですが、見つけてもらえるまでに時間が経てば経つほどご遺体の腐敗が進んでいってしまいます。
そうでなかったとしても、室内に残った家財を誰が処分するのかという問題が残ります。たとえ管理会社であってもこれらを勝手に処分する権利はなく、管理会社はその間部屋を再度賃貸に出すこともできないまま、部屋の片付けを対応してくれる親族探しをするほかありません。
こういった死後事務を対応してもらえないリスクがあることから、身寄りのない方のご入居をそもそも断られてしまうケースが少なくないのが実情です。
引取手のないご遺体は供養されることなく火葬されます
身寄りのない方が亡くなった地の自治体は、戸籍を通じて遠方の親戚や関係者に連絡を取り、遺体を引き取ってもらえないか打診します。
しかしながら、さまざまな事情で親族に遺体の引き取りを断られるケースも増加しているのが実情です。
一定期間引受先の見つからなかったご遺体は、法律に基づき、死亡地の自治体でそのまま火葬されます。
このときに執り行われる火葬はご遺体を火葬場で焼却するのみであり、望む形式の葬式を上げてもらうことはおろか、お坊さんにお経をあげてもらうことすらかなわないのです。
- 自治体によっては最低限の葬儀が執り行われることもございます。
そしてお骨の引取り手が現れない場合、骨壺のまま自治体で5年程度保管され(期間は自治体によります)、この期間を過ぎるとお骨は無縁墓に埋葬されます。そして、二度とお骨を取り出すことができなくなります。
こういった無縁仏となる方は、特に2000年以降から全国的に増加傾向にあり、自治体によってはその自治体内で亡くなられた方の8~10%程度が無縁仏として無縁墓に埋葬されているともいわれます。
このように、身寄りのない方が死後事務について何も備えずに亡くなられた場合、誰も望んでいない、あまりにも寂しい最期を迎えてしまう可能性があるのです。
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このページでは、死後事務の内容や、「死後事務委任契約」を通じてお元気なうちから備えておく必要性についてお話しました。
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