一日葬(ワンデイセレモニー)とは

公開日: 2020年07月30日

更新日: 2022年05月11日

  • 葬儀・供養

一日葬とは

通夜を行わず、告別式と火葬で送る葬儀のかたちを一日葬と言い、ワンデイセレモニーとも呼ばれます。
葬義としての必要な流れはきちんと行い、ご高齢や遠方の方などの負担を軽減することが出来る新しい葬儀です。
一日葬は通夜がないこと以外、1日の流れは通常の葬儀とそれほど変わりませんが、前日の準備が忙しくなります。
そのため事前に流れや必要なものを確認しておくことが重要です。一日葬に人数の制限はありませんが、近親者だけで行う家族葬のようなスタイルが多く見られます。

一日葬の流れ

ご逝去

自宅や病院で亡くなった場合、ご遺体は自宅か安置所(霊安室)で安置します。
医師が記載した死亡診断書がないと遺体の搬送が行えませんので、医師から死亡診断書を受け取ります。葬儀社に連絡すれば寝台車で迎えに来てくれます。

葬儀社との打ち合わせ

喪主・宗派・葬儀場所などを確認し、見積もりを出してもらいます。
仏式は通夜も大切にする宗派ですので、寺院によっては受け入れてもらえないことがあり、確認が必要です。

各種手続き

死亡届や火葬許可証などの必要手続きを行い、職場や学校への連絡を行います。
一日葬は香典を辞退する傾向にありますが、会葬礼品と会葬礼状は必ず用意します。同時に会場準備も行います。
通常の葬儀では納棺の儀式を通夜の前に行いますが、一日葬では通夜を行わないため、告別式の前に親族だけでお見送りの手伝いをします。この時副葬品となる故人の好きなものがあれば用意します。

葬義

一日葬は早い時間帯から葬儀を行います。 仏式であれば僧侶による読経、弔辞・弔電の紹介が行われ、その後喪主・遺族・参列者の順番で焼香を行い、故人との最後の別れとなります。
故人の棺に生花を飾り、男性を中心にして棺を運び霊柩車に乗せます。

火葬

葬儀場と火葬場が併設されている場合、そのまま火葬となりますが、離れている場合はマイクロバスなどを使用して移動します。
僧侶がいる場合は読経し、火葬場にて最後の儀式となる納めの式を行います。その後、骨上げまでの1時間程度、参列者は控室で待ちます。

骨上げ

足から順番に遺骨を骨壺に納めていきます。埋葬許可証は大事に保管しておきましょう。
その後逝去から7日目に行う初七日法要を火葬後にする場合があります。

一日葬のメリット

【身体的な負担が軽減できる】

特にご高齢の方などの場合、斎場に二日間足を運ぶことが困難な方もいらっしゃることでしょう。
一日だけですべてを終えられる一日葬であれば、身体的な負担が軽減できます。

【費用を抑えられる】

一日葬では通夜を行わないため、通夜のおもてなしであるお清めの用意をする必要がありませんし、選ぶ式場によっては、式場費が軽減できる場合があります。
たいていの場合、お布施も少なくて済みます。

また、参列者の数を限定する場合は、香典返しの金額の削減や、葬儀社へ支払う葬儀費用を抑えることが可能です。
また、遠方から来る人がいる場合、宿泊に気を使わなくて済みますので、交通費やホテル代などの宿泊に伴う費用が不要になります。

一日葬のデメリット

【葬儀後、自宅に訪れる弔問客の対応をしなければならない】

近親者だけで行う葬儀の場合、参列者が限られるため近隣の方や故人の友人や仕事関連の方など、葬儀後に訃報を知った人が故人宅へ弔問に訪れることもあり、弔問客の対応に追われる可能性があります。
また、香典返しを準備する等、思わぬ手間や出費が発生することも考えられます。

【日中に告別式が行われるため参列できない人から不満が出る】

告別式を行う時間が日中のため、ご親族の中でも仕事や学校などで参列ができない場合もあります。

【呼ばれなかった方から文句を言われることもある】

遺族がお呼びする方を制限するため、葬儀に呼ばれなかった方が後日「なぜ自分は葬式に呼ばれなかったのか」と言ってくる可能性があります。
家族葬にお呼びするか迷う方がいるようであれば、お呼びした方が後々のトラブル回避になります。また、「故人の意向で」等、小規模で葬儀を行った理由をきちんと説明できるようにしておきましょう。

【菩提寺により、実施できないことがある】

菩提寺がある方は必ず一日葬で行いたい旨をご住職に伝えます。
お寺によっては、葬儀では必ず通夜・告別式を行います。
一日葬での葬儀について理解してくれる寺院も増えてきていますが、 仏式の葬儀では通夜や葬儀・告別式は宗教的に一連の流れとされており、2日間で執り行うことに意味を持ちます。

一日葬で気を付けるべきこと

ご親族には一日葬で執り行う意向があることを事前に話しをしておくとよいでしょう。
一日葬は、首都圏ではかなり浸透している葬儀の形ではありますが、地方などでは、地域の風習などを重んじるところも多く、葬儀は二日間で行うべきという考えが残っているところも少なくありません。
特にご高齢の方には一日だけで行う葬儀に違和感を覚える方がいらっしゃいます。

家族と疎遠でも一日葬はできる?

昨今、首都圏では、ご高齢や遠方の方などの負担を軽減するための新しい葬儀のカタチとしての一日葬がスタンダードになりつつあります。
通常、葬儀は故人の家族によって執り行われることがほとんどですが、最近ではお子様がいないご家庭や、ご家族・ご親族の方が遠方に住んでいたり、関係性が希薄になっている方が増えています。
そのようなご親族に対する配慮や悩みから、一日葬を望む方もいらっしゃるかと思います。
中でも、ご家族・ご親族の方との連絡や関係性が疎遠になってしまっている方は、これを機に身元保証をしてくれる会社や団体を頼ることをお勧めします。
様々な身元保証の会社や団体がありますが、例えば、「身元保証相談士協会」があります。
身元保証相談士協会は、希望の供養方法や遺言執り行ってくれるなど、いわば「家族代行」をしてくれます。

必要があれば、生前に必要な高齢者用施設の入居の手続きと必要品の購入代行・入院の手続きと必要品の購入代行から緊急時の駆け付けもしてくれます。
少しでも老後の生活サポートや亡くなった後の供養や手続きにご不安があれば、無料で専門家に問い合わせができますので、活用してみてもいいでしょう。

全国85名の会員が
あなたの安心の身元保証をサポート

まずはお気軽にご相談ください。
地域の身元保証相談士
選びを手伝います

  • 身元保証相談士協会では、行政書士・司法書士・税理士・介護事業者・葬儀など関連する事業者で連携して対応しております。

この記事に関連するタグ

くらし全般

身元保証

相続・遺言

介護・高齢者施設

葬儀・供養