弔辞とは

弔辞とは、亡くなった人を弔う言葉であり、故人へ贈る別れの言葉のことです。故人と親しかった人が依頼され、告別式や葬儀で読まれるのが一般的です。弔辞を依頼された場合には、快く引き受けるのが礼儀です。ここでは、弔辞のマナーや書き方などをご説明させていただきます。訃報は突然のことです。お願いされた時のために、前もって弔辞について身に付けておけば慌てることもありませんし、葬儀で遺族や関係者を不快にすることもありません。

弔辞の書き方について

正式な弔辞を書く際に使用する紙は、大判の奉書紙か巻紙に薄めの墨で書きます。書いた原稿は表に、「弔辞」もしくは「弔詞」と書いた奉書紙で包みます。この際、慶事は右前、弔事は左前になりますので、左右どちらが前にくるか気を付けましょう。

昨今、一般的な葬儀の場合では便箋に万年筆で書き、封筒に入れるという略式の書き方が増えてきました。略式の場合、入れる封筒は一重の白いものを使います。二重の封筒は「不幸が繰り返す」と言われていて、縁起が悪いとされているためです。

弔辞で使用を避けたい言葉について

弔辞を書く際には下記のような言葉の使用を避けるのがマナーです。

不幸を連想させる言葉

  • 「死」や「苦」といった直接的な表現
  • 「4」や「9」といった数字

不吉な言葉

消える、迷う、浮かばれない 等

不幸が繰り返されることを連想させてしまう言葉

重ね重ね、重々、たびたび、またまた、いよいよ、ますます、しばしば、返す返す、再び、続く、追って、次々、追って、繰り返し 等

縁起の悪い言葉

終わる、敗れる、切れる、流れる 等

上記のような表現を避けて、弔辞を書きましょう。また、宗教によっても避けた方がよい表現が異なりますので、ご遺族や関係者に失礼のないよう確認する必要があります。

弔辞の内容について

弔辞にどのような内容を書けばよいのでしょうか。下記にて確認いきましょう。

  1. 訃報を知った悲しみや驚きを述べる

例文:「この度は誠に突然のことで、驚きとともに深い悲しみの気持ちでいっぱいです。」

  1. 故人との関係性を紹介する

例文:「〇〇君とは、高校生からの同級生で、ずっと親しくして参りました。」

  1. 故人とのエピソード、故人の人柄などを紹介する

例文:「〇〇君は、私が困った時には、いつも親身になって相談に乗ってくれていました。」

  1. 冥福をお祈りする言葉を述べる

例文:「謹んで氏の御冥福をお祈り申し上げます。」

※宗教によって、「ご冥福」という言葉の使用を避ける場合もありますのでご注意ください。

弔辞の読み方

弔辞を読み上げる際には、名前を呼ばれたら遺族と参列者に一礼をして祭壇に進み、また一礼します。故人に対する思いを語りますので、霊前にむかって、故人に呼びかけるように読みます。遺族はもちろん、その場にいる故人の関係者が聞いていますので、マナーに気を付けて読み上げましょう。

弔辞で、なぜ悲しいのか、故人との関係性や尊敬していたところ、故人の人柄、その人を亡くした事への深い悲しみなどについて、あまり堅苦しい言葉を使わずに自分の言葉で表現しましょう。故人への言葉ですので、あまり気負いせずに、いつもどおりの表現で語るほうがよいでしょう。弔辞の目的を常に意識しながら、あまり自分の悲しみに集中しすぎないように、読み上げましょう。そしてあまり長くなりすぎないように意識することも大切です。目安としては、読み上げて3分くらいが良いでしょう。

読み終わりには原稿を封筒(奉書)に再びしまい、祭壇へお供えします。ご遺影に一礼したら、僧侶・ご遺族に一礼して席に戻ります。

弔辞はどのような人が依頼されるのか

弔辞は、故人と親交が深かった友人、職場の上司や同僚が依頼されるのが一般的です。依頼されたら、特別な事情がない限りは、快く引き受けるのがマナーです。また、弔辞は複数人に依頼されることもあります。依頼する側は複数人に依頼する場合、弔辞を読む順番に配慮が必要です。一般的には、年齢を重ねている方から読んでもらうか、故人と親交が深い方から読んでもらいます。

弔辞は遺族が読むものではありませんので、ご注意ください。

弔辞は必ず読まれるものではない

弔辞は、葬儀で必ず読まれるという印象もあるかと思いますが、どの葬儀でも必ず読まれるものというわけではありません。実際に弔辞の読み上げがある葬儀はあまり多くはありません。ですから、“弔辞が読まれる葬儀もある”程度の認識でいた方がよいでしょう。

弔辞の有無で葬儀の質が変わってくるということもありませんが、故人とのお付き合いが深い方にぜひお言葉をいただきたいという場合には、お願いしましょう。また、弔辞を読み上げたいという方がいる場合には、お断りするのは失礼にあたりますから、お願いするようにしましょう。

上記では、弔辞の内容やマナーについてご説明させていただきました。弔辞のマナーを守るという事も大事ですが、故人との思い出を語り、故人への弔意を綴る気持ちが最も大切なことです。

弔辞を依頼されたことで、老後を意識するようになった方へ

弔辞を読む経験をしたことにより、相続や遺言などご自身の老後・死後について思いを巡らせている方もいらっしゃるかもしれません。

最近ではお子様がいないご家庭や、ご家族・ご親族の方が遠方に住んでることから連絡が疎遠になり、関係性が希薄になっている方が増えています。

とはいうものの、ご自身の相続や遺言、葬儀に関することは避けては通れません。
身のまわりに頼れるご家族がいないという方は、身元保証をしてくれる会社や団体を頼ってみてはいかがでしょうか。
様々な身元保証の会社や団体がありますが、例えば、「身元保証相談士協会」があります。
身元保証相談士協会は、希望の供養方法や遺言を執り行うなど、いわば「家族代行」をしてくれるパートナー的存在です。

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