独身の方が終活ですべき5つのこと!終活のメリットやタイミングとは

公開日: 2021年12月27日

更新日: 2022年04月13日

  • くらし全般

近年、終活を始める人が増えています。 特に独身の方は、終活への関心が高いかもしれません。
終活を行うことで、人生を見直したり、財産や葬儀について自分の希望を遺したりすることができます。
健康な40代・50代のうちから終活を始めておくと、より安心です。
ここでは、独身の方にとっての終活のメリットや、終活においてするべきことを解説していきます。

終活とは

終活とは、最後まで自分らしい人生を送るために準備をすることです。
具体的には、葬儀の準備や生前整理を行います。
独身の方は、亡くなるまでや亡くなった後のことも自分で決める必要があるため、終活をすることは大切です。
健康な時に自分の意思を遺しておくことで、残された親族の負担やトラブルも避けられるでしょう。
また、終活を行うことで、過去の自分を見つめ直すこともできます。
これからの人生を明るく前向きに生きるためにも、終活は必要だと言えます。

独身の方が終活をするメリット

自分の意志を通せる

終活のメリットは、自分の希望を通せることです。
たとえば、終末期の医療について意思をはっきりさせておくことができます。
延命治療を受けるのかなど、重要なことを自分で決めておけるというわけです。
また、亡くなった後に自分の資産をどうしてほしいか、親族に伝えることも可能。
葬儀なども、自分の希望に沿った形で執り行ってもらいやすくなります。
お葬式やお墓は、生前契約しておくこともできますよ。
事前に準備をしておくことで、親族にも迷惑をかけにくいと言えるでしょう。

人生を見つめ直すことができる

終活をする中で、自分の人生を見つめ直すことができます。 まずは、過去を振り返ってみましょう。

会いたい人や、行ってみたい場所はないでしょうか? 感謝の気持ちを伝えたい人が思い浮かぶかもしれません。

次に行うのは、現在を見つめ直すこと。 健康などについて、改めて考えるチャンスにもなります。
どのような最期を迎えたいか、よく考えてみましょう。
終活は自分を見つめ直すだけでなく、これからの人生を考えることにもつながります。

老後の不安を軽減できる

終活によって身辺の整理を行うことで、老後の不安なことがわかります。
不安要素がはっきりすれば、具体的に対処することができるでしょう。
独身の方が不安を感じるポイントとして、医療や介護の問題が挙げられます。
介護が必要になった時、病院や介護施設について悩むことがあるかもしれません。
自分が快適なサービスを受けられるように、事前に調べておくと安心です。
地方自治体が提供しているおひとりさま向けの終活支援事業で、様々なサービスが受けられるのをご存じでしょうか。
入院時のお金の管理や、施設探しについて相談することができますよ。
老後の不安を軽減するために、こうした終活支援事業を利用してみるのも手です。

独身の方がするべき5つの終活

所有物の整理

親族の方の負担になってしまわないよう、所有物の整理整頓が必要です。
亡くなった方の遺品を処分するには、かなりの手間と時間がかかります。
片付けをするために費用が掛かる場合は、大きな迷惑になってしまいます。
そこで、計画的に「断捨離」をし、自分にとって不要なものを手放していきましょう。
使わないけれど捨てるのがもったいなくて、溜まってしまっているものはありませんか。
断捨離をすると決めたら、スムーズに不用品を処分できます。
家の中に物が多いと、気持ちもすっきりしません。
断捨離で家が片付くと、穏やかな気持ちになりストレスも減ってきます。
所有物の整理は、物を減らせるだけでなくメンタル面でもよい影響があるのです。
少しずつでもいいので、不要なものは捨てていきましょう。

財産の整理

独身の方の終活で重要なのが、財産の整理です。 遺族の負担になるケースもあるため、きちんと確認してみましょう。

さらに、自分の財産を把握することで、老後の生活に向けた資金の準備もできます。
どこにいくらお金があるのか、確実に調べておきましょう。
所有財産がわかれば、できるだけまとめておくことが大切です。
銀行口座や生命保険、クレジットカードも管理しやすいようにしておきます。
銀行から光熱費の引き落としがある場合は、どこかに明記しておきましょう。
どのようにまとめていいか迷ったなら、民間の終活相談の利用がおすすめです。

エンディングノートの作成

エンディングノートとは、自分の人生の終わりについて記入するノートのこと。
万が一に備えて、親族に伝えたいことを書いておきます。
本人の判断力が衰えた場合でも、親族が迷うことなく選択をすることができます。
エンディングノートには、以下の点を記しておきましょう。

  • 基本情報(住所・名前・血液型・生年月日)
  • 資産について(預貯金・不動産・現金・貴金属)
  • デジタル情報(SNSのパスワード・メールアドレス)
  • 家族・親族に伝えたいこと
  • 親しい友人・お世話になった人に伝えたいこと
  • 医療・介護について(持病・介護施設・救命措置)
  • 葬儀・供養について(宗教・お葬式・お墓)

遺言書の作成

遺言書の作成は、独身であっても必要です。
相続トラブルを防ぐために、正しい方法で作成しましょう。
遺言書には、3つの作成方法があります。

  1. 自筆証書遺言
  2. 公正証書遺言
  3. 秘密証書遺言

1つ目の「自筆証書遺言」は、すべて自分で作成するタイプの遺言書です。 専門家のチェックが入らない分、法的に無効になってしまう恐れもあり、注意が必要です。

2つ目の「公正証書遺言」は、公証人と一緒に公証役場で作成する遺言書です。 書き方を間違えることがないので、無効になることもありません。

3つ目の「秘密証書遺言」は、自分で作成したのち公証役場に持参することで、内容を秘密のままにできる遺言書です。 不備があると無効になる可能性もある上、現在ではあまり利用されない形式となっています。

遺言書の書き方に不安がある場合、やはり公正証書遺言がおすすめ。 内容の不備を確認してくれるため、安心できますね。

葬儀・供養の準備

独身の方は、葬儀やお墓を自分で準備する必要があります。
葬儀は宗派によって内容が変わりますので、先祖代々の宗派があれば確認しておきましょう。

最近では家族葬をする人も増えています。家族葬とは、家族・親族や親しい友人のみの少人数で行う葬儀です。

ライフスタイルの変化によって、一日葬を選ぶ人もいます。一日葬とは、一般的に2日間かかる葬儀を1日で済ませるものです。

また、独身の方は永代供養を選択するケースも増えています。
永代供養とは、お墓を管理しているお寺が、家族の代わりに供養してくれるというものです。
一般的な墓石のほかに、樹木葬や納骨堂の利用が可能です。
一定の年数がたつと、合葬墓に遺骨を移動させるタイプが多くなっています。

気になる施設があれば、実際に足を運んで見学してみるのがおすすめです。

終活を始めるタイミング

終活を始めるタイミングに決まりはありません。
しかし独身の方の場合、老後の不安要素が特に多いため、健康なうちから終活を始めておくとよいでしょう。
なかには、30代から終活を始める人もいます。 30代から40代に終活のスタートを切っておくと、より将来の計画も立てやすくなりますね。
終活で人生の見直しをすることによって、精神的にも余裕が生まれます。
まずは、万が一の時に頼れる人がいるかどうか、確かめておくことが肝要です。
頼れる人がいない場合は、死後事務委任契約も検討してみましょう。
弁護士や民間団体が、財産管理や身元保証をサポートしてくれます。
また、若い時に生命保険の契約をしている方は、一度見直してみるのもおすすめです。

独身の方こそ終活で人生を見直そう

今回は、独身の方が終活ですべきことや、終活のメリット、始めるタイミングを紹介しました。
過去を振り返ることで、今後どう生きたいかを考えるきっかけになりますね。

独身であっても、周りの方の負担にならないように所有物の整理が必要です。
財産の整理は、相続トラブルを避けるためにきちんと行いましょう。

必要に応じて、エンディングノートや遺言書を作成しておくことも大切。
葬儀や供養については、生前契約を考えておくとよいかもしれません。
健康なうちから終活を進めることで、独身の方の人生をよりよいものにすることができるのです。

この記事に関連するタグ

くらし全般

身元保証

相続・遺言

介護・高齢者施設

葬儀・供養