葬儀とは?ご逝去から葬儀後までの流れも丁寧に解説します!

公開日: 2023年01月19日

更新日: 2023年01月19日

  • 葬儀・供養

身近な人が亡くなった場合、葬儀を行う必要があります。
いざという時に備えて、葬儀について基本的な知識を持っておきたいものです。

まず、ご逝去から葬儀の後までの流れについて知っておきましょう。
また、葬儀の前後で行われる儀式の内容も確認しておきたい点です。

更に、葬儀にかかる費用についても、その内訳と相場をご紹介します。

葬儀とは

亡くなった人を家族等が弔い、見送るための儀式を葬儀と呼びます。
一般的には、読経など宗教的な儀式を行うものです。

葬儀は、故人の冥福を祈り、安らかに眠ってほしいという願いを込めて行われます。
また、このような儀式を行うことで亡くなった人とのお別れをするという目的もあるのです。

一般的に葬式ということもありますが、これは本来、近親者以外も参列する告別式も含めたものを指します。
ただし、家族が執り行う儀式としての葬儀と告別式は同時に行われることも多く、まとめて葬式と呼ぶことも多いようです。

いずれにしても、故人とのお別れを惜しむ人が、冥福を祈る儀式に集い合う場であるといえるでしょう。
このような儀式を行うことで、故人をねんごろに弔うと共に、残された人々が心の整理をすることもできるのではないでしょうか。

葬儀までの流れ

ご逝去

ご家族が亡くなられた時は、まず死亡診断書を医師から受け取る必要があります。
病院で最期を迎えられることも多いと思いますが、この場合は担当された医師が死亡診断書を書いてくれるでしょう。

自宅で亡くなった場合は、かかりつけの医師等が訪問し最期を見届けていれば、死亡診断書を出してくれます。
一方、突然に亡くなってしまった場合などは、検視を経てからでないと診断書が出ません。

この場合は、発行までに少し時間がかかる可能性があります。

安置

病院で亡くなると、ご遺体は霊安室に移されますが、ここにご安置できるのは数時間程度です。
業者に依頼をして、自宅に移すことになります。

ただし、自宅では狭いなど事情がある場合は、斎場やご遺体専門の保管施設にご安置することも可能です。
これも業者に相談すると、紹介してくれることになっています。

ご自宅でのご安置の場合、布団と枕を用意することが必要です。
北枕といって北側に頭が来るように寝かせ、枕飾りという祭壇を置きます。

この枕飾りについては、業者が祭壇や専用のお香など用意してくれるものです。
また、親族で枕花という生花を用意して枕元に飾ります。

なお、神棚には白い紙を貼っておくのがしきたりです。
菩提寺のある方は連絡をして、枕経をあげてもらいます。

打ち合わせ・準備

葬儀を執り行う親族で集まって、打ち合わせを行います。
ここでは、まず喪主となる人を決めることが必要です。

その上で、葬儀社を交えて打ち合わせを行います。
日時や式場を決めるのはもちろんのことですが、どのような宗旨で行うかという点も確認しなくてはなりません。

ここでお棺や祭壇、精進落とし、返礼品等の内容を選択する必要があります。
予算に応じて、皆で相談をして準備をするようにしましょう。

納棺

お通夜の前に、ご遺体をお棺に納める儀式です。
納棺の前には、故人の口を水で潤す「末期の水」という儀式や身体を清める「湯灌」などが行われます。

また、あの世への旅支度として白い着物などに着替えさせますが、この支度は葬儀社の人が整えてくれるのが通例です。
支度を整えたら数人でご遺体を持ち上げ、お棺の中に納めます。

その後、故人のお気に入りの服を身体に掛けてあげたり、手紙や写真などの副葬品を入れたりすることも可能です。
ここで、一旦お棺のふたを閉めることになっています。

お通夜・通夜振るまい

仏式の場合、葬儀の前日夜に行われるのが、お通夜です。
ご自宅で行うこともありますが、葬儀の行われる会場にご遺体を安置した上で行うことが多いでしょう。

家族親戚が揃った中で読経を行い、参列した人が焼香をするのがお通夜の儀式です。
読経・焼香が終わった後は、通夜振る舞いという会食が行われます。

通夜の際は、一晩中お香を絶やさないようにするのも、多く見られる習慣です。

葬儀・告別式

一般的な仏式の葬儀・告別式の場合、読経が行われて参列者が焼香を行います。
故人と近しい親族から順番に焼香をし、そのあと友人知人が焼香をするという流れです。

読経・焼香が終わると僧侶による講話や友人などの挨拶が行われる場合もあります。
出棺の際には、一旦お棺のふたが開けられ、参列者が花などを入れてお別れをした後、ふたを閉めて釘を打つのです。

運び出す際は、喪主が挨拶をし、霊柩車で火葬場に向けて出発をします。

葬儀後の流れ

火葬

火葬に立ち会うのは、家族か、ごく親しい友人に限られます。
お棺のふたについている小窓を開けて、故人と最後のお別れをし、炉の前で読経が行われることが一般的です。

火葬炉の中に納めて、お骨になるまでの間は、火葬場の待合所で待機します。
その後、係員から収骨をする部屋に案内されるので、指示に従ってお骨を拾い骨壺に納めることになるのです。

初七日法要・精進落とし

初七日法要とは、故人が亡くなってから7日目に行う法要です。
故人の冥福と成仏を祈る儀式ですが、最近ではぴったり7日目に行うとは限らず、葬儀の後、出棺の前や火葬場から帰った後で行うことも増えています。

火葬や初七日が終わった後は、精進落としと称して会食を行うのが普通です。
親類縁者と共に、法要をお願いした僧侶も一緒に食事をします。

後飾り祭壇の設置

四十九日まで、ご遺骨を安置しておく祭壇を後飾り祭壇と呼びます。
仏間などに台を設置し、ご遺骨と遺影、位牌を置き、焼香ができるようにするものです。

果物や花などを供え、毎日手を合わせるなど故人をしのぶ場所となります。
また、通夜や葬儀に参列できなかった人が訪ねてきた場合も、ここで焼香をしてもらう形です。

納骨

ご遺骨を、お墓に納める儀式のことです。
親族がお墓に集まり、読経をしてお墓の中に納めます。

これを行うには、石材店に頼んで墓石を動かしてもらわなくてはなりません。
また、事前に墓石に故人の名前を刻んでおいてもらうことも必要です。

遺骨を納めた後は、お供物や花を供えて焼香をします。
その後、参列した人で会食をするのが一般的です。

納骨をするのは四十九日の場合が多いのですが、百日目の法要や一周忌などの節目に行う人もいます。

四十九日

仏式の場合は、亡くなって49日目に法要を行います。
これが四十九日(しじゅうくにち)と呼ばれるものです。

この日が遺族にとっては一つの節目となり、この後は忌明けとされます。
ただし、法要自体は親戚が集まりやすいように、少し前の休日に行われることも多いのです。

基本的には、この日に集まって読経を行い、場合によってはそのまま納骨をします。
この日も、法要後には集まった人で会食を持つことが多いといえるでしょう。

葬儀の日程

基本的には、亡くなった翌日にお通夜、その次の日に葬儀・告別式、同じ日に火葬を行うことになっています。
ただし、葬儀・告別式は友引の日には行わないのがしきたりであり、この日は火葬場もお休みになっていることがあるのです。

また、都市部では火葬場の予約がすぐに取れないような場合もあります。
近年では親戚が遠方に住んでいる場合も多く、仕事などの関係もあって、亡くなってすぐにお通夜・葬儀に駆け付けるのは難しい場合もあるでしょう。

親戚等の都合も考えたうえで、葬儀社の人と相談をし、多くの人が参列しやすい日時に葬儀ができるよう工夫することが大切です。

葬儀にかかる費用

葬式費用

お通夜・葬儀・告別式を行う際は、祭壇や花・お棺の費用が必要でランクによって様々な料金が設定されています。
また、葬儀等を葬祭会館などで行うのであれば、式場使用料が必要です。

葬儀社のスタッフの人件費などは、まとめてセット料金として提示されることが多いでしょう。
ドライアイスの使用が多ければ追加料金となり、霊柩車の使用や湯灌などはオプションとされます。

また、火葬の際には、火葬場使用料や骨壺などの費用が必要です。
これらの費用は、合計すると約70万~100万が相場といえます。

接待費用

お通夜・葬儀の際は、参列してくれた人を接待する費用が必要となります。
例えば、通夜振る舞いや精進落としの飲食代です。

また、お通夜・葬儀に足を運んでくれた人に対しては、ハンカチやお茶などの会葬御礼、お香典を頂いた人への香典返しもしなくてはなりません。
参列者の数にもよりますが、平均すると合計で20万~25万が相場です。

お香典で幾らかはまかなえますが、余裕をもって予算を立てておく必要があります。

寺院費用

葬儀を仏式で行う場合は、一般的に僧侶にお布施を渡す必要があります。
「お気持ちで」といわれることも多いのですが、おおむね10万~20万円が相場ともいわれているのです。

その他、僧侶が遠方から来ている場合には、お車代として実費を超える程度の額をお渡しします。
また、精進落としなどの会食に出席しない場合は、御膳料を渡すのが通例です。

その他、四十九日法要や納骨の際も、僧侶に来てもらうたびにお布施を用意する必要があります。

納得のいく葬儀ができるように十分な知識をもっておきたい

故人が亡くなってから無事に納骨を済ませるまでは、様々な儀式やしきたりがあります。
身近な家族にとっては忙しく、悲しむ暇もないほど大変かもしれません。

また、ある程度の費用がかかってしまうのが現実です。
人の死は急に訪れるものなので、その日に備えて納得できるお別れができるよう、十分な知識を持っておきたいものですね。

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