3回忌法要の香典の金額相場は?香典袋の書き方・水引の色も解説!

公開日: 2021年12月17日

更新日: 2022年04月22日

  • 葬儀・供養

3回忌法要に参列する際には香典を持参するのがマナーです。 この香典金額は多くても少なくても、ご遺族の負担になってしまう恐れがあるので、配慮が必要になります。
自身の立場に合った適切な金額を包むために、ぜひ相場を知っておきましょう。

ここでは、香典の金額相場や香典袋の選び方、表書きの書き方、おすすめのお返しなどを紹介します。

3回忌とは

3回忌とは、故人が亡くなってから満2年経った命日に行われる法要のことです。
仏教では、生きている人が亡くなった人の冥福を祈って供養を続けていきます。
故人の供養のために行う法要は、一定の時期ごとに行う日が定められているため、最後の法要(弔い上げ)が終わるまで続くものです。 その中で、通夜・葬儀、49日、1周忌、3回忌は特に重要視されています。

3回忌までの法要では、親族だけでなく、故人と縁の深かった人を招待して盛大に行うことがあります。
法要終了後は、参列者へのお礼として食事がふるまわれることも多く、この会食をお斎(おとき)といいます。

香典とは

香典とは、故人の霊前に供える香の料(代金)を包むものです。 昔は、葬儀のためのお米や麦などの現物はすべて弔問客が持ち寄っていたそうです。
しかし現代では、香をはじめとした葬儀の準備は喪家が行うようになりました。 弔問客はその代金として現金を包んで持参し、霊前に供えるようになったといわれています。

さらに、現代の香典には個人への感謝の気持ちや喪家への真心も含まれているといえるでしょう。

3回忌の香典の相場

親族の場合

3回忌の親族の香典相場は、1万円~10万円です。 親族の中でも関係の深さによって金額の違いがあります。

さらに、地域の慣習、親族の考え方などにより金額は上下するため、あくまでも目安としてください。
一人で判断せずに周りの人と相談して決めることが大切です。 一般的な香典金額は、3,000円、5,000円、1万円、3万円、5万円、10万円の中から選ぶのがマナーとなっています。1万円を超えると千円単位の金額はあまり好まれません。

父母・義父母(1親等)

自分と配偶者の両親の香典は、1万円~10万円が相場です。
親はもっとも深い関係なので、多くの人は5万円以上包むようです。 しかし、家庭により考え方や関係性の違いがあるため、金額には幅があります。

また、親に香典を出すのは同居していない場合です。 同居している場合は施主側の立場となるため、基本的には用意しません。

兄弟姉妹・祖父母(2親等)

兄弟姉妹や祖父母の香典は、1万円~5万円が相場です。
人それぞれ親交の深さに差がありますが、兄弟姉妹は祖父母よりもやや多めに、3万円以上包む人が多い傾向があります。
兄弟姉妹、孫など同じ立場の人が複数人いる場合には、みんなで相談して金額を揃えるのもおすすめです。

曾祖父母・おじ・おば・甥・姪など(3親等)

曾祖父母、おじ、おば、甥、姪などの香典は、1万円~3万円が相場です。
3親等になると、香典の金額はやや控えめです。 特に親しい関係だった場合は、これより多く包むこともあるでしょう。

従兄弟・従姉妹など(4親等以上)

いとこや遠縁の親戚などの4親等以上の親族の香典は、1万円~3万円が相場です。 しかし、故人とあまり面識がなく、1万円では多いこともあります。

そんな時は、同じ立場の親戚の人と連名にして、合計が相場内になるように包むのもよいでしょう。

親族以外の場合

友人、知人、会社関係の人など、親族以外の香典は、5,000円~1万円が相場です。 会社関係や町内での取り決めがある、友人同士で合わせたい、故人と特に親しい友人だったので多く包みたいなど、様々なケースがあります。

いずれも同じ立場の人と相談して決めるのがおすすめです。
金額にあまりにも差が出てしまうと、後でトラブルになることもあるため、注意する必要があります。

会食が含まれる場合

3回忌法要の後に会食がある場合は、1人あたり5,000円~2万円程度上乗せします。
もし、香典に会食代を足してきりが悪い数字になってしまう時は、多めにするか少なめにするかして避けるのがよいでしょう。
例えば、香典が1万円なら、会食代を足して1万5,000円ではなく2万円にします。 香典が3万円なら、会食代を足して3万5000円や4万円ではなく5万円が無難です。

避けるべき金額

香典で避けるべき金額は4、9、偶数です。 4は「死」を、9は「苦」を連想させるので、「忌み数」といって縁起が悪い数字とされています。

また、偶数も割り切れる数字ということから、「つながりが切れる」という悪いイメージがあるようです。 最近では気にしないという人もいるようですが、様々な価値観の人がいることを考慮して使わないのが無難でしょう。
ただし、2万円は例外として許容されるケースが増えています。 連名だったり、会食代の上乗せだったり、1万円だと少ないけれど3万円だと多いという時に使いやすいからです。

もしどうしても2万円を包むという時には、1万円札を1枚と5,000円札を2枚の計3枚のお札を入れて枚数を奇数にする方法もあります。 10万円以上になると、偶数でも特に問題視されないようです。

3回忌の香典袋の選び方

仏教

香典袋は、宗教や宗派に合わせて選びます。 それぞれ、表書きや水引の色、水引の有無、袋の絵柄などが異なっています。

仏教の場合の香典袋は、白無地の袋に白黒や双銀(銀色一色)の水引がかかっているものを使います。 表書きは「御香典」「御香料」「御仏(佛)前」などです。
「御霊前」は使用できないので注意しましょう。 また、仏教であれば蓮の花模様が入っているものも使用可能です。

蓮は極楽浄土を象徴しているといわれています。 関西地方では、49日を過ぎると黄色と白の水引を使うこともあるようです。

神道

神道の場合の香典袋は、白無地の袋に双白(白色一色)や白黒、双銀の水引が付いているものを使います。
表書きは、「御玉串料(みたまぐしりょう)」「御神前(ごしんぜん)」「御榊料(おさかきりょう)」「御供(おそなえ)」などです。 蓮の花模様が入っているものは、仏教のものなので使わないようにしましょう。

キリスト教

キリスト教の場合の香典袋は、白無地の水引のついていない袋を使います。 表書きは、「お花料」「御花料」などです。 十字架や白いユリが描かれているものも多いです。
十字架はイエス・キリストを、白いユリは聖母マリアを象徴しているようです。 もし用意できなければ、白封筒でも構いません。

3回忌の香典袋の水引

銀色

香典袋は、包む金額によってもデザインを変える必要があります。 水引が銀色の香典袋は、5万円以上の時に使用します。
高級和紙やひだ折りの入ったデザイン、手の込んだ水引など、豪華になればなるほど金額も大きくなります。

白と黒

水引が白と黒の香典袋は、1万円~3万円の時に使用します。 白と黒の水引は、多くの人が使える一般的なデザインです。

印刷

水引が印刷されている香典袋は、1万円以内の時に使用します。 印刷の香典袋は簡易的なものなので、できれば3,000円、5,000円のような金額が少ない時に使いましょう。

1万円は、白黒の水引の香典袋と、印刷タイプの香典袋のどちらも使用してよいとされています。 その時に準備できる方を選べば問題ないといえます。

3回忌の香典袋の書き方(表書き)

仏教

香典袋には、あらかじめ表書きが印刷されているものと、白紙のものがあります。 仏教の香典袋の表書きは、「御香典」「御香料」「御仏(佛)前」などです。
仏教の香典は、お焼香のためのお香に代えてお供えをするという意味があります。 また、「御霊前」という表書きは基本的に49日までで、3回忌法要には使えないので注意が必要です。

これは、仏教の考え方で、亡くなった後は7日ごとに生前の行いについて裁きを受け、49日に生まれ変わる世界が決まるといわれているからです。

49日を過ぎると、故人は霊魂から仏に変わるとされています。 つまり、3回忌法要の時点では霊ではなく仏となっているということです。
ただし、仏教の中でも浄土真宗は通夜・葬儀の時から「御仏前」を使います。 浄土真宗では、故人は亡くなったその日から「仏」になるといわれているためです。

神道

神道の表書きは、「御玉串料」「御神前」「御榊料」「御供」などです。 仏教のお香と同様に、神道では玉串や榊に代えてお供えをするという意味があります。
神道にも宗派がありますが、表書きは共通で使用することが可能です。 また、神道では故人が亡くなってから3年目の儀式を「3年祭」と呼びます。

キリスト教

キリスト教の表書きは、プロテスタント、カトリックで共通して「お花料」「御花料」を使うことができます。

キリスト教の香典は、故人の霊前に供えるお花の代わりという意味があります。カトリックであれば、「御ミサ料」でも大丈夫です。 キリスト教でも仏教の法要にあたるものがありますが、こちらもプロテスタントとカトリックで異なります。
プロテスタントは命日から3年目に「記念式(記念集会)」が、カトリックは命日から1年目以降は行う日に決まりはありませんが、「追悼ミサ」が行われています。

3回忌の香典袋の書き方(名前)

夫婦連名の場合

香典袋を夫婦連名で出したい場合、右側に「夫の氏名」を、左側に「妻の名前のみ」を記入しましょう。 旧姓を書きたい時は、名前を書いた左側に「(旧姓 名字)」と記載します。
中袋も同様です。 夫婦ともに故人と親しくしていた場合は、このように連名で書いても問題ありません。 しかし、夫婦のどちらもフルネームで並べて書くのは避ける必要があります。
それは、受け取った側が2人分のお返しを渡さなければならないからです。 香典返しは、名前の分だけお返しするのが一般的です。
通常は、香典は一世帯につき一つと考えられていることから、夫の名前のみでよいとされています。

複数人の場合

香典袋を複数人で出したい場合、表に書く名前は最大3名程度にしましょう。 右から順に目上の人から氏名を書きます。 友人や家族、親戚など、特に上下関係がないのであれば、右から五十音順にします。
会社関係では、氏名の右上に会社名や部署名などを添えると分かりやすいです。 4名以上になる時は、表には「〇〇(団体名)一同」または、「〇〇(団体名)、代表者名、外一同(他〇名)」とするのが一般的です。 例えば、「〇〇株式会社 営業部一同」「〇〇大学 テニスサークル一同」「孫一同」のようになります。
そのうえで、半紙や便せんなどの白無地の紙に、全員の氏名・住所・出した金額を記載して、中袋に入れておくとよいでしょう。

3回忌の香典返しにおすすめなもの

タオル

香典返しは、不幸を残さないという意味で、あとに残らない「消えもの」がよく使われます。 日用品の香典返しでは、タオルがおすすめですよ。

タオルは実用的ということもありますが、「悲しみを拭い去る」「悲しみを覆い、包み込む」といった意味も込められているそうです。
多くの人が使いやすいように、派手な色や柄は避けて、無地や白、淡い色のものを選ぶようにしましょう。

お茶

飲食料の中で、最も定番の香典返しといえばお茶です。 飲んでなくなる消えものであり、日持ちするため急いで消費する必要がなく、持ち帰る時も軽くてかさばらないなど、多くの人に選ばれる理由があります。
お茶というと弔事というイメージもあるほどよく使われているので、迷ったらお茶を選んではいかがでしょうか。
日本人は比較的お茶を好む傾向があるので、もらって困る人も少ないでしょう。

コーヒー

飲食料の香典返しでは、コーヒーもおすすめです。
お茶は定番ですが、少し人と差をつけたいなという時にはコーヒーも選択肢の一つになります。

コーヒーも、消えものである、日持ちする、軽くて運びやすいといった使い勝手の良さが、お茶と共通するポイントですね。
ただし、コーヒーや紅茶のようなギフト商品は慶事にも使われるものなので、派手過ぎるパッケージのものは選ばないように配慮が必要です。

3回忌法要をきっかけに自分の死について考え始めた方へ

3回忌法要に参加したことで自分の死について考えた方もいるでしょう。 終活という言葉が最近ではよく聞かれるようになりましたが、自分の死にむけてどのくらい準備していますか?
遺言や相続などどのように準備したら良いのか分からないという方も多いかもしれません。

そのような方におすすめしたいのが身元保証のサービスです。 例えば「身元保証相談士協会」では、相続の税金対策や遺言書の作成サポートを行っております。
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