介護のためのリフォームとは?成功のポイントや具体例をご紹介!

公開日: 2022年02月21日

更新日: 2022年04月08日

  • 介護・高齢者施設

高齢になって介護が必要になっても、住み慣れた家で生活したいという人は多いでしょう。
自宅での生活を楽で安全なものにするために、リフォームをする人もいます。 介護のためのリフォームは、どのように行うのでしょうか。

まずは、リフォームのタイミングや例について紹介しましょう。 また、介護のためのリフォームを成功させるためのポイントについても解説します。

介護リフォームとは?

介護リフォームとは、バリアフリーリフォームとも呼ばれています。
高齢者が自宅で介護を受けて暮らす際、日常生活における支障を減らすために家を改修することです。
身体が衰えて、自宅内で思うように動けなくなった時、リフォームをすることで楽に生活できるようになることがあります。

また、高齢者は自宅内でも思いがけない事故にまきこまれることが多く、それを防ぐためにもリフォームが有効なのです。

国民生活センターが平成25年に発表した「65歳以上の者の家庭内事故」という統計をみてみましょう。 事故発生の場所は、屋外や自宅外の施設などより住居内が突出して多く(77.1%)、住居の中でも特に、居室(45.0%)、食堂(17.0%)、階段(18.7%)などが目立ちます。
このような場所をリフォームし、転倒などの事故を防いで、高齢者の安全を守りたいものです。

また、リフォームによって高齢者の自立が促され、介護もしやすくなるため、家族の精神的、身体的な負担が軽減される可能性があります。

介護リフォームをするタイミング

介護が必要となったとき

リフォームをするタイミングとしては、まず介護が必要になった時があげられます。 同居中の両親に介護が必要となって自宅介護を検討している場合や、介護が必要になった場合でも両親が自立した生活を送れるためにリフォームをする人が多いといえるでしょう。

例えば、身体が思うように動かなくなってきた高齢者の場合、自宅内でも移動が難しくなることがあり、その補助のためにリフォームを行います。
また、トイレや入浴に手助けが必要になった場合には、トイレや浴室を改装して、介助をしやすくするリフォームもあります。
玄関からの出入りや居室内での移動の際も、スムーズに動けるようにし、つまづいたりしないようにリフォームを行うとよいでしょう。

将来の生活を見直したとき

リフォームのタイミングとしては、将来の生活を考えて必要性に気づいた時という場合もあります。
将来、介護が必要になった時に備えて、前もってリフォームをしておこうというわけです。 両親が今は元気だったとしても、いつかは身体が不自由になる時がくるかもしれません。

自分自身にしても、年齢を重ねれば自分の子供に介護をしてもらう可能性もあります。 そのような可能性を考えて、事前にリフォームをしておくのです。 足腰が弱った時のこと、あるいは介護をする人のことを考えて、使いやすいように室内を整えておくことが考えられます。

その他、家の床や壁が傷んで修理が必要になった時、あるいは子供が独立して間取りの変更をする時もリフォームが行われますね。
このタイミングで、同時に介護を見据えたリフォームもしておくとよいかもしれません。

介護リフォームの例

段差の解消

介護が必要な人のためにリフォームが行われる例としては、段差の解消が挙げられます。 高齢者にとっては、少しの段差が生活を不自由にし、またケガの原因となることも考えられるからです。

例えば、玄関で靴を脱いで上がる時、段差が大きいと登れなくなることがあります。
これを解消するためには、踏み台やスロープを付けるなどのリフォームをするとよいのです。
浴室では出入りがしやすいように、脱衣所との段差をなくしておくとスムーズに出入りができるようになるでしょう。

その他、高齢者の場合、敷居につまずかないよう、小さなスロープを付けることもあります。
費用は段差の大きさや場所によって異なりますが、一か所につき2~15万円ほど。 工事は簡単なものなら1日で済みますが、浴室などは配管工事が必要となり、1週間ほどかかる場合もあります。

手すりの取り付け

手すりの取り付けも、よく行われるリフォームの一つです。
足腰の弱った人でも、手すりを使えば移動がしやすくなり、転ぶ危険も減るでしょう。 居間や寝室から移動して、トイレや浴室に行くルートに手すりがあれば便利です。 脱衣場や浴室、浴槽の脇にも手すりがあると滑りにくく、浴室での事故を減らせます。

また、トイレの中にも手すりがあると、立ち座りが楽になるでしょう。 その他、玄関にも手すりがあると、靴を履いて立ち上がるという動作がしやすくなるはずです。
手すりには、壁に直接取り付けるものと、床に置くタイプのものがあります。 廊下の壁に取り付けるタイプなら、素材や壁の強度にもよりますが、1mにつき1万円から、浴室の壁なら3万円からが相場です。

壁に取り付ける工事の期間は、1日~数日となります。 床置きの場合は工事の必要はなく、価格はタイプによって5000円程度~数万円まで様々です。

ドアの交換

高齢者が不自由なく生活するために、ドアのリフォームが必要な場合があります。
よく行われるのが、ドアを「引き戸」に替えるというリフォームです。 高齢者にとっては、手前に引いたり押したりして開けるタイプのドアでは重くて辛いことがあります。

また、このようなドアは、高齢者と介護者が並んで通り抜けるには狭く、車いすも使いにくいでしょう。 玄関や浴室、トイレ、寝室などのドアを引き戸に替えれば、楽に出入りができ、挟まれる事故も減らせます。

なお、室内の引き戸は、上から吊り下げる形にすることで、敷居やレールがなくつまずきにくい床にできるでしょう。
ドアの交換工事の費用は、20~40万円が相場となります。 工事の日数は、ドアや家の構造にもよりますが、1日~1週間程度です。

床材の張り替え

床が滑りやすい時には、床材を取りかえて事故を防ぎます。 居室や廊下を滑りにくい床材に替えることで、転倒の危険を減らすのです。

また、車いすでの生活になった時は、畳敷きよりもフローリングにした方が動きやすくなるでしょう。 その他、コルクやカーペットタイルを敷くなどのリフォームも考えられます。

また、浴室やトイレなどは寒いからとマットを敷くことがありますが、これが滑る原因になりかねません。 直接触っても冷たく感じないような素材の床に替えて、マットを取り除くことで事故を防ぐのです。
費用は広さや素材によって異なりますが、6畳の部屋をカーペットタイルにする工事で5~20万円。 浴室の床張替えで5~15万円となります。
工事の期間は広さや場所によりますが、1~4日程度です。

介護リフォームのポイント

介護を受ける人の自立を促す

リフォームのやり方によっては、高齢者が自立して日常生活をスムーズに送れるようになります。
介護者に必要以上に頼らず、できるだけ自力で動けるようにサポートすることを考えてリフォームを行いましょう。

立ち座りや移動の際、安心して楽に動けるよう工夫をすることで、自立した生活ができるようになります。 それによって、高齢者の心身が活性化され、いきいきとした生活を送れるでしょう。

このような自立を促すリフォームは、高齢者だけでなく介護者にとっても大切なことといえます。

ケアマネージャーに相談する

すでに介護が必要になっている場合は、介護保険を使ってリフォームをすることができます。
しかし、その際には、ケアマネージャー等の作成する「住宅改修が必要な理由書」が必要です。 したがって、まずはケアマネージャーに相談して、理由書を作成してもらいましょう。

ケアマネージャーに相談すれば、本人の生活状況を確認しながら、どのようなリフォームが必要か一緒に考えてくれます。
また、ケアマネージャーは信頼できる業者を紹介してくれ、契約にも同席してくれるので安心してリフォームを進められるでしょう。

介護保険などの制度を活用する

介護度にもよるのですが、手すりの設置や段差解消、床材やドアの取り換えなどは介護保険を使えます。
普段、デイケアや身体介護などで介護保険からの支給を受けていたとしても、それとは別枠で、リフォーム用の支給を受けることができるのです。
介護保険からの支給は、かかった費用の7~9割で、上限は20万円。 これを利用できるならしっかり使いたいものです。

また、自治体によっては、介護用のリフォームについて補助金を出してくれるところもあります。 どのような補助があるか、本人が住んでいる市区町村の窓口で尋ねてみるとよいでしょう。

介護リフォームで高齢者も介護者も負担が軽くなる

介護のために自宅の要所要所をリフォームすれば、高齢者の生活を楽で安全なものにできます。
また、リフォームによって介護者の負担も軽くなり、自宅での介護がスムーズに行えるようになるのです。
つまり、リフォームをすることで、高齢者・介護者双方の負担が軽くなる可能性があります。 介護保険などの補助金を使える場合もあるので、必要と感じたら積極的にリフォームに取り組みたいものですね。

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